江田五月・回顧録：／2 「水の心を心」とし、習練 ／岡山 | 毎日新聞

番町（現岡山市北区）の家で家族や日本社会党関係者らと写真に収まる幼少期の江田五月氏（前から3列目の左から2人目）＝江田家提供 僕が幼い頃に住んでいた番町（現岡山市北区）の家は古かったので、雨の日はワラ屋根から滝のように雨が漏れました。夜中にどーんと音がして翌朝に見たら、はりが落ちていた。 それでも農家の人たちがワラを持ってきて屋根を替えてくれるんです。交換するときに屋根の上からワラを落とすのですが、子どもの僕はワラに飛び降りて遊べて楽しかった記憶があります。 道に転がっている石や瓦のかけらも、僕にとってはおもちゃのようなものでした。道路には土の中から焼けた家の電線が飛び出している。土地を整備するのに一本一本取れないから、ダーとならして更地にし、そこにバラックを建てるのです。電線を掘り起こして売って、お小遣いにしたこともあります。