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発言:核燃料サイクル、破綻直視の時=本間照光・青山学院大名誉教授 | 毎日新聞
岸田文雄政権は、原発回帰へ大転換しようとしている。問題は、原発を運転するうえでの最低の前提をクリ... 岸田文雄政権は、原発回帰へ大転換しようとしている。問題は、原発を運転するうえでの最低の前提をクリアしているか、だ。 まず、安全で事故を起こさないこと、そして仮に事故が起きても多重防護ができ、被害の拡大が抑えられることである。また、ウランの採鉱から始まって精錬、濃縮、加工、原発運転、使用済み核燃料の再処理、再利用、核のごみ(高レベル放射性廃棄物)処分など、核燃料サイクルが滞りなく回っていることが前提である。 事故を起こさないことも、多重防護がきかないことも、東京電力福島第1原発の事故が明らかにした。日本では大丈夫と、米国のスリーマイル島原発事故や、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故などの先例に学ぶことがなかった。福島の事故は、いわば“原発敗戦”として起こったのである。
2023/02/11 リンク