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特集ワイド:この国はどこへ これだけは言いたい 「反撃能力」は平和主義の放棄 元内閣法制局長官・阪田雅裕さん 79歳 | 毎日新聞
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インタビューに答える元内閣法制局長官の阪田雅裕さん=東京都千代田区で2023年2月16日、内藤絵美撮影 ... インタビューに答える元内閣法制局長官の阪田雅裕さん=東京都千代田区で2023年2月16日、内藤絵美撮影 政府が防衛力強化として打ち出した「反撃能力」について、岸田文雄首相は「憲法及び国際法の範囲内で、専守防衛等の考え方を変更するものでない」との説明を繰り返している。対して憲法9条との整合性に厳しい目を向ける専門家がいる。政府の憲法・法律解釈の最高機関、内閣法制局の長を務めた阪田雅裕さん(79)である。 皇居を見渡せる東京・大手町の高層ビルにある大手法律事務所を訪ねると、阪田さんは穏やかな物腰で語り始めた。「国会を見ていても、重大な憲法問題であるという根本的な議論がされていませんね」。いうまでもなく憲法は国が守るべきことを定めた最高法規である。集団的自衛権に道を開いた2015年の安保法制、そして岸田政権の「軍拡路線」によって9条のそうした規範性がいっそう失われつつあるということだ。