賛否呼んだ学校選択制 9年後の検証で分かった親と学校の温度差 | 毎日新聞

学校選択制の判断材料として、大阪市の各区が保護者に配布している学校案内＝大阪市内で2023年3月20日午後3時53分、野田樹撮影 通学区域の外にある公立学校も自由に選んで入学できる。そんな「学校選択制」が大阪市立小中学校で9年前に導入された。競争や格差を生むと賛否を呼んだ制度は学校や子どもたちに何をもたらしたのか。市は3年前から初めて制度の検証に乗り出し、このたび結果が公表された。その中身とは――。 「自宅近い」「友達行く」で選ぶ実情 「子どもや保護者が学校を選べないから競争がなく、切磋琢磨（せっさたくま）していない」 学校選択制は、2011年の市長選で当選した橋下徹氏が公約に掲げた。それまでは住所によって通える市立小中学校は決められていた。教育改革に力を入れる橋下氏は選択制が教育サービスの向上につながるとしたが、公教育に過度な競争が持ち込まれるとの懸念も広がった。最終的に導入の可否は市内

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「橋下氏が選択制を導入したのは統廃合を加速させる狙いもあり、その思惑に沿った形で選別が進む可能性も秘めている」