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近年急増するナッツ類の食物アレルギー 最新理論に基づいた予防法とは | 実践!感染症講義 -命を救う5分の知識- | 谷口恭 | 毎日新聞「医療プレミア」
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総合診療の現場ではアレルギー疾患が少なくありません。その最大の理由は「複数の疾患・症状を有してい... 総合診療の現場ではアレルギー疾患が少なくありません。その最大の理由は「複数の疾患・症状を有していることが多い」からで、以前のコラム「高額薬を使わずに喘息(ぜんそく)とアトピーを治す方法は」で紹介した喘息とアトピー性皮膚炎の合併例はその代表例です。今回紹介する食物アレルギーも他のアレルギー疾患と合併することが少なくなく、当院のような総合診療のクリニックで診ることが多い疾患の一つです。今回は、増える一方の食物アレルギーのなかでも特に増加ぶりが目立つ木の実類・ピーナツアレルギーを取り上げます。 成人にも多い食物アレルギー まずは食物アレルギーの原因物質(アレルゲン)の全体像を俯瞰(ふかん)してみましょう。2021年度の消費者庁「食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業報告書」によると、アレルゲンの上位は、順に鶏卵(33.4%)、牛乳(18.6%)、木の実類(13.5%)、小麦(8.8