ミラノ 霧の風景 - Riche Amateur

色々とやらなければならないことが貯まってしまって、まったく本を読めずにいた。これじゃあいかん、と思ってなにかを開いてみても、文体であるとか句読点の置き方、あるいは漢字が開かれているか、といった細かいことにばかり神経が向かってしまって、肝心の文章の内容がまったく頭に入ってこなかったのだ。このままでは大学生の卒業論文を書いていたころ（2007年11月）のように、丸々一ヶ月更新なし（つまり読破なし）ということになってしまう。読めないときに無理して読まなくてもいいじゃないか、と思ってもいたのだが、月が終わるまでにようやく忙しさにも一段落がついたので、むさぼるように読んだ。読書というのは、なによりもまず、快楽なんだな、とあらためて思った。 ミラノ霧の風景―須賀敦子コレクション (白水Uブックス―エッセイの小径) 作者: 須賀敦子 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2001/11 メディア: 新書

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遠い昔に読んだ本書の断片をしみじみと読んだ。筆者の拾いだした須賀敦子の語りと、筆者の体験が混沌として、なんだか夢の中にいるような心地だった。