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だからクリミアでは勝てても、キーウでは負けた…対ウクライナでロシア軍が抱える3つの構造的な問題 前・駐ウクライナ日本国特命全権大使が解説する
ドンバス地域をめぐる大きな戦略転換 2022年2月、プーチン大統領は国境付近の部隊を使って、突如ベラル... ドンバス地域をめぐる大きな戦略転換 2022年2月、プーチン大統領は国境付近の部隊を使って、突如ベラルーシ、ウクライナ北東部、東部、南部の4方向から攻め込み、首都キーウを攻略して政権をすげ替え、ウクライナ全土の制圧を目指すと解される軍事侵攻を開始した。 これはロシアの対ウクライナ戦略との関係で見れば、「ウクライナを支配下におく」という目的を短期間で一気呵成かせいに実現しようとするものであり、また直接的にはロシアにとってのドンバスの位置づけと戦略を大きく変更するものであった。 2014年のロシアによるクリミア「併合」とドンバスへの軍事介入以来、ロシアにとってのドンバスの位置づけ並びに戦略は次のようであったと見られる。 (1) ドンバスの武装勢力を支援し、また実質的に指揮統制して、低強度紛争を長期にわたって維持する。ただしロシア軍が前面に出ることはしない。 (2) ドンバス紛争の長期化によりウ
2022/06/26 リンク