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右腕を差し伸べて、左手で、 - 日々人 細胞分裂
まだ明け方で部屋は薄暗かった。 うつ伏せで寝ていたからだろうか。 顔の下に敷いていた左腕に、よだれ... まだ明け方で部屋は薄暗かった。 うつ伏せで寝ていたからだろうか。 顔の下に敷いていた左腕に、よだれが滴っていてみっともないなと感じる。 もう片方の右腕はというと、何かを掴もうとするかのように前方へ伸びている。 でもその先には見慣れない壁があるだけで何もない。 そうだ。 あたしはこの連休を旅行にあてたのだった。 喧騒から逃れるようにして、たどり着いたのは地方の田舎町。 温泉があるわけでも豊かな自然があるわけでも、珍しい特産品があるわけでもない。 高速道路が町の脇を通っていて、通過されるだけのこの土地は失礼ながらないもの尽くしだ。 そんな町をどうしてあたしが選んだのかといえば、あれ、どうしてだったかを思い出せない。 とりあえず起きて左腕を拭おうと思ったけれど、でも、あたしは動けずにいた。 視線の先、目の前の伸ばした右腕の上を、とことこと歩き出す小さな人のようなものが見える。 寝ぼけているのかも
2017/08/06 リンク