「アラブに生まれるということは、つらい思いをしろということだ！」 - 地を這う難破船

『アラビアのロレンス』の結末近く、アンソニー・クイン演じるアウダ・アブ・タイが、ロレンスと共に見た未来に敗れ去っていくオマー・シャリフ演じるアリの背に、投げかける言葉。私はこの言葉を愛し、よく改変して座右の銘とした。「男に生まれるということは(ry」。そして「人間世界に生まれるということは、つらい思いをしろということだ！」と。 ただし。アウダと違って私は一応は近代人なので、つらい思いをしろということだ！ と宣告して諒、とはいかない。「人間世界に生まれるということは、つらい思いをしろということだ」というのは歴史的な事実であるが、そのことを単に諒とするわけにはいかないから人は共同体を社会を育み、かくて近代の社会がある。その現代においてなお。たぶん誰しも「人間世界に生まれるということは、つらい思いをしろということだ」という認識を心に秘めている。然るに近代の社会はその外部に存在する。 その乖離を「

[hokusyu]

ただ「自分がどう生きるか」の個人的な決定が彼の意図とは無関係に世界の意図に役立っているというのが「理性の狡知」であると我々は知ってしまっているので、なんであれ「無関心」なのはちとまずい。

[sankaseki]

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