部落のはらわた『死闘の伝説』 - 狂い咲きシネマロード

「ほんとうはこわい木下惠介」その4。『死闘の伝説』。 『わらの犬』や『ランボー』的な「よそ者VS田舎の悪意」系の映画だ。 もはやリアリズムなどそっちのけ。悪意に満ちた映画である。 『死闘の伝説』(1961) 監督 木下恵介 主演 岩下志麻 戦時中、閉鎖的な村に住む黄枝子(岩下志麻)は村のドラ息子(菅原文太)と結婚させられそうになる。 英雄視されているドラ息子だが、実は戦地での行動は英雄とはほど遠く、中国女達を追い回し、殺したり輪姦したりとやりたい放題だった。 それを知った疎開家族が結婚を断った事を発端に、村人全員が敵になり嫌がらせ大会に。 やがて憎悪がエスカレートし人死にが出ると、一気に殺し合いに発展していく… 流れる音楽は毎秒クライマックスのごとし重々しさ、殺し合いの光景は戦場そのもの。 昨日まで表面的にでも仲良くしていた者達が殺し合っていく。 「弱い物イジメする奴は、誰だろうとぶっ殺し