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孤独死した40代女性の遺物に見た生前の苦しみ
ある夏の日、孤独死した現場の原状回復工事を10年以上手がけている武蔵シンクタンクの塩田卓也さんは、... ある夏の日、孤独死した現場の原状回復工事を10年以上手がけている武蔵シンクタンクの塩田卓也さんは、大家からワンルームマンションの1階部分の鍵を渡された。 塩田さんがドアを開けて玄関から1歩部屋に入ると、膝丈くらいまでコンビニのゴミであふれていた。玄関から居室に踏み込むと、フローリングの床がバキンと音を立てて、簡単に割れてしまった。塩田さんは、かろうじて床材の下の材木にかかとが乗っていたため、床下への落下は免れた。しかし、1歩足を踏み外していれば骨折などの大惨事になりかねなかった。 床に敷かれた布団には、女性が亡くなった跡が黒々と染みついている。この部屋で亡くなったのは、40代の女性である。しかし、働き盛りの現役世代の孤独死は、特殊清掃現場ではよくある風景だ。年間孤独死約3万人、孤立状態1000万人――。それがわが国の抱えている現状だ。 女性は誰にも助けを求めずに生活していた 女性の前職は水
2020/03/16 リンク