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――高齢になると血圧や血糖値の数値が気になり、薬を飲む人も多いですよね。 実際、多いですね。医療が高... ――高齢になると血圧や血糖値の数値が気になり、薬を飲む人も多いですよね。 実際、多いですね。医療が高度化したことによって、検査データを重要視するようになり、数値に異常があれば、正常に戻すためにすぐに薬を出すようになりました。 治療のために薬を出すというより、“数値を下げる”ためだけに薬を出す医者が多いのです。 さらに今の医療は専門分化が進んでいます。身体のあちこちが具合悪い人は、例えば「循環器内科」「消化器内科」「泌尿器科」というように、それぞれの科の医者から薬をもらうようになって、10個も15個も薬を飲むようになります。いわば薬漬けの状態です。 それでは、かえって具合が悪くなりかねません。実際、血圧や血糖値を下げる薬によって、低血圧や低血糖を引き起こし、頭がボーっとしたり、足元がフラフラしたりすることもあります。 僕は1985年に医学部を出ましたが、その頃の診察ではまだ聴診器を当てたり、