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慶応野球部「新旧2人の監督」が起こした地殻変動
夏の甲子園大会で107年ぶりの優勝を遂げた慶応義塾高校。サラサラヘアや、監督を「さん」づけで呼ぶ自由... 夏の甲子園大会で107年ぶりの優勝を遂げた慶応義塾高校。サラサラヘアや、監督を「さん」づけで呼ぶ自由な雰囲気などが注目されているが、実は「エンジョイ・ベースボール」を体現するまでには、30年以上に及ぶ道のりがあったことはあまり語られない。 1990年代、管理野球が全盛だった時代に産声を上げ、試行錯誤を重ねた延長線上に、自主性に基づいた今の慶応の「考える野球」がある。高校球界では当初、なかなか受け入れらなかったが、今年の甲子園決勝は同じく自主性を重んじる仙台育英との決勝戦となった。 ピンチで「前進守備」をしなかった理由 今大会で、慶応の野球を象徴する場面がある。広島の甲子園常連校である広陵との3回戦だ。私は間違いなく優勝への分水嶺だったと思う。 初回に2点を先制して3回にも1点を加えた慶応だが、広陵に3回と6回に1点ずつ返されて3―2で追い上げられていた。 7回裏、広陵は1死二、三塁のチャン
2023/09/03 リンク