「バスケは電通でしょ」 元次長、「マージン中抜き」懸念の中で調整：朝日新聞デジタル

東京五輪・パラリンピックを舞台にした談合事件の公判が5日、大会組織委員会の元次長という中心人物から始まった。検察側は、テスト大会の準備状況に危機感を抱いた元次長と、利益の確保を狙う広告最大手「電通」の思惑が一致し、二人三脚で受注調整を進めた経緯を明らかにした。 検察側の冒頭陳述によると、組織委大会運営局の元次長・森泰夫被告（56）は2016年9月からテスト大会の責任者として本格的に業務に携わったが、収支の概算も算出できていない状況で、一向に準備が進んでいなかった。国際オリンピック委員会（IOC）に17年2月までにテスト大会の実施予定を提出しなければならない中、危機感を抱いて16年10月に電通に協力を仰いだ。 電通側は、テスト大会を取り仕切れば、自社に実績がある競技や今後発展が見込まれる競技について、本大会の業務を優先的に受注して利益を確保できると期待。競技団体との関係を強化すれば大会終了後