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約20年で現場の医師が驚くほど日本の病院で頻発している薬剤耐性菌-感染症専門医が最新データを読み解く-
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国立国際医療研究センター病院 AMR臨床リファレンスセンター(厚生労働省委託事業)において、2019年から... 国立国際医療研究センター病院 AMR臨床リファレンスセンター(厚生労働省委託事業)において、2019年から本格稼働した「J-SIPHE(ジェイサイフ)」*の最新データをもとに、日々臨床で取り組んでいる、当センター感染症医の森岡 慎一郎医師が、日本における薬剤耐性菌の現状について解説します。 新型コロナウイルスの裏で密かにその勢力を拡大しているのが、感染症治療の切り札である抗菌薬が効かない薬剤耐性(AMR)の問題です。今世界中で深刻化しており、日本でも2019年末に2種類の薬剤耐性菌による死亡者が、年間約8,000人を超えているという研究報告が発表され、現時点のCOVID-19による死亡者を上回る状況です。このように薬剤耐性菌は私たちの生活に着実に忍び寄っています。 *感染対策連携共通プラットフォーム「J-SIPHE(ジェイサイフ)」は、日本における薬剤耐性菌の現状を把握するためのシステムで