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【防除学習帖】第48回 野菜の病害防除2
2.灰色かび病 (1)病原菌 ア.菌種 病原菌は不完全菌類に属する糸状菌(かび)であり、低温(18~20... 2.灰色かび病 (1)病原菌 ア.菌種 病原菌は不完全菌類に属する糸状菌(かび)であり、低温(18~20℃)を好み、多湿な環境が重なると多発生する。空気伝染する多犯性の菌で、多くの野菜や花き類に発生する。 イ.病徴 名前のとおり、病斑部に灰色のかびが発生するのが特徴である。作物体に侵入する能力は低く、害虫の食害痕や傷跡、やわらかい落花弁などを介して侵入し、最初水浸状に組織を軟化させ、その上に灰褐色の粉状の分生胞子を大量につくる。それが風などによって飛散し、蔓延していく。 ウ.被害 果実を中心に発生するので、直接的な被害が大きい。トマトなどでは、茎に入り壊疽症状を呈して収量を激減させたり、果実に黄白色の小斑点(ゴーストスポット)を起こして品質を低下させることもある。 (2)生活環 前作の罹病残渣などに形成された菌核(第一次伝染源)が発芽して分生胞子をつくる。この分生胞子が風に飛ばされるなどし