【怒れるガバナンス】銀行は変われるやろか？：時事ドットコム

作家・江上 剛 銀行業へ参入すると発表したＬＩＮＥの出沢剛社長（左）と、みずほフィナンシャルグループ（ＦＧ）の岡部俊胤副社長＝2018年11月27日、東京都渋谷区【時事通信社】 ＬＩＮＥ（ライン）とみずほフィナンシャルグループが提携して銀行をつくるというニュースが話題を呼んだ。新興ＩＴ企業と大手銀行の提携、これをどのように考えたらよいのだろうか。 インターネットの発達で伝統的な大企業は、かつて財産だと考えられていた設備や人材などが過剰な負債となる時代を迎えてしまったようだ。 それはまるで、バブル崩壊時にヒト（雇用）、モノ（設備）、カネ（債務）の三つの過剰に苦しんだ時代の再来のように見える。この苦しむ典型的大企業が大手銀行である。 冬の時代 銀行は、駅前の一等地に店舗を構え、その堂々とした店構えや巨大な看板が信用となった。 大学を優秀な成績で卒業した若者を多く採用し、彼らは客に対していんぎん