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世界経済は「救命ボートもなく氷山に突き進む外洋客船」
有力なエコノミストがタイタニック号の比喩を持ち出したときは、経済の先行きを心配したほうがいい。英... 有力なエコノミストがタイタニック号の比喩を持ち出したときは、経済の先行きを心配したほうがいい。英金融大手HSBCのチーフ・グローバルエコノミストであるスティーブン・キングは先頃発表した報告書で、まさにその不吉な予言を行った。 キングに言わせれば、今の世界経済は、「救命ボートのない外洋客船」が巨大な氷山に向けて突き進んでいるようなものだという。政府債務が膨れ上がり、経済成長は減速し、超低金利状態で金融政策の「弾」も尽き始めている、というわけだ。 キングが警告を発するのも無理はない。金融危機前に比べて金融機関の財務はだいぶ健全化されているが、最近は政府と家計の債務が積み上がっている。 マッキンゼー・グローバル研究所によれば、世界全体の債務の総額は07〜14年で57兆ドル増えて、200兆ドルに近づいている。この増加分のうち、25兆ドルが政府債務だ。特に問題なのは、世界の大半の国で政府債務の対GD
2015/06/09 リンク