欧州中央銀行、伊大手銀の増資延期を拒否 伊政府は公的支援検討

【ベルリン＝宮下日出男】欧州中央銀行（ＥＣＢ）は９日、巨額の不良債権を抱えて経営難に陥っているイタリア３位のモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行（モンテ・パスキ）からの増資延期の要請を拒否した。ロイター通信などが報じた。増資が頓挫した場合は自力再建が困難となる。金融不安が欧州全域に広がる恐れもあり、イタリア政府が公的支援に踏み切る可能性が高まった。 同日の株式市場で、モンテ・パスキの株価は一時、前日比１１％超下落し取引停止となった。 モンテ・パスキは７月、最大５０億ユーロ（約６千億円）の増資計画を発表。年内にも実行する方針だったが、憲法改正をめぐる国民投票否決でイタリア政局が混乱。カタールの政府系ファンドが増資引き受けを見合わせ、計画は不透明になった。 このため、モンテ・パスキは増資計画を来年１月２０日まで延長することが可能かＥＣＢに問い合わせていた。ロイターによると、ＥＣＢは９日、内部

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