【経済インサイド】ガス自由化“熾烈攻防”経産省×ガス業界 審議会で勝ったのはどちらか（1/5ページ） - 産経ニュース

「岩盤規制を打破する」と話す安倍晋三政権が、市場自由化の狙いを定めた分野のひとつがエネルギー業界だ。電力は平成２８年に小売りを全面自由化するが、ガスは半歩遅れて２９年をめどに全面自由化に踏み切ることが、経済産業省の審議会で決まった。その審議会では業界と役所ががっぷり四つに組み、逆転また逆転の攻防を演じた。「役所の思惑通りに決着する」といわれる審議会だが、どっこい“ガス場所”は、そうは問屋が卸さなかった。 まずは役所側が「寄り切り」 ガス改革を有識者が議論する経産省資源エネルギー庁のガスシステム改革小委員会が始まったのは、２５年の１１月だった。同小委は、翌２６年春には料金規制の撤廃方針を決めた。 家庭向けガスの料金は、電力と同じように、ガス会社の経費に利益を上乗せした料金を経産省が認可する方式で決められてきた。 これを廃止し、他業界の新規事業者がガス市場に参入することで市場競争を促し、販売価

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「法的分離をすれば、地震などの緊急時にガス導管の保安作業が、ままならなくなる」、「ガス導管の維持管理コストが上がり、ガス料金の上昇につながる」