【経済インサイド】海外勢、昨年はリーマン時以来の日本株売り越し 存在感高める日銀のＥＴＦ買い（2/4ページ）

昨年の海外投資家の株式売買状況を月ごとにみると、買い越したのは４月、７月、１０月、１１月、１２月。残りの月は売り越しだった。トランプ相場で円安・株高が急加速し海外投資家が日本株買いを主導していた１１月と１２月を除くと、年初の中国経済の減速懸念や原油急落、年央の英ＥＵ離脱などで「円高だった時期と（売り越した月は）重なる」と三浦氏はいう。 存在感高める日銀の買い 一方、日本株の買い手として台頭したのが日銀だ。日銀は大規模な金融緩和策の一環として、ＥＴＦと呼ばれる証券取引所に上場し株価指数への連動を目指す投資信託を購入しており、昨年７月にはＥＴＦの年間買い入れペースを従来のほぼ倍となる６兆円に引き上げる方針を決めている。 日銀の資料などをもとにみずほ証券がまとめたところ、日銀は昨年、ＥＴＦを４兆４５６２億円買い入れた。年金積立金管理運用独立行政法人（ＧＰＩＦ）のような公的年金などの資金動向を映す