土石流から1年9カ月 熱海市議選16日告示 原因究明を新議員に託す 引退目前市議の胸中：東京新聞 TOKYO Web

二〇二一年七月に大規模土石流災害があった熱海市では、市議選が十六日に告示される。「人災」とされる土石流を巡り、市議会では行政対応の不備や不適切な盛り土の追及をしてきたが、その役目を担った複数の市議が今季限りで退く。三日で災害から一年九カ月。市の「最重要課題」が市議会でトーンダウンしてしまうのではないか。引退目前の市議の胸中は−。（向川原悠吾） 三月八日、二月定例会の一般質問。持ち時間の四十五分を全て土石流災害に充てた米山秀夫さん（６５）＝六期＝は厳しい口調で語った。「市の情報発信には問題がある。原因究明も正確に捉えられていないから対策が的外れになっている」。所属する公明党の方針で、任期中に六十九歳に達する場合は原則公認しないため立候補しない。この日が最後の質問となった。