【追悼】米長邦雄氏 将棋棋士九段、永世棋聖資格者・佐藤康光王将 - MSN産経ニュース

■将棋を模索し続けた探求心 小学４、５年の頃、『米長の将棋』という実戦集を書店で買いました。はしがきに「どの戦法にも急所というものがあって、揺れ動く実戦のやりとりの中に、秘密があるのです」と記してありました。将棋の奥深さ、厳しさに触れたような気がして、将棋にのめり込みました。プロを目指すきっかけの一つです。 プロを目指す奨励会では、対局の記録を付けることも大切な仕事。昭和６１年、Ａ級順位戦で大山康晴十五世名人と米長先生の対局を記録する機会に恵まれました。偉大な棋士２人が醸し出す迫力、熱気…。一局にかけるすさまじさ、厳しさを体感できたことは、貴重な経験です。 平成１９年の第７８期棋聖戦では、第４局が米長先生の地元の甲府市であったこともあり、滞在され、観戦していただきました。結果的には勝因になった手に対し、“偉大なる悪手”とお褒めの言葉をいただきました。米長先生の終盤は、常人ばなれした底知れぬ

[jurgen]

「最後にお会いしたのは、１０月の棋聖位就位式。あれほど忙しく動き回っておられたのに。心に大きな穴があいた気分です」佐藤康光王将