スポーツナビ｜野球｜ＭＬＢ｜プレーオフ＆ワールドシリーズ｜忠実と信念でメジャーを生き抜く（１／２） 田口壮とラルーサ監督の足跡

監督の意思を田口も理解 トニー・ラルーサ監督は「信念の人」である。 ビリー・ワグナーから劇的なホームランを打った田口壮。しかし、彼は次の試合で守備固めにしか使わなかった。これが春先だったら話が違ったのかもしれないが、今はチーム内で競争してレギュラーを勝ち取るどうこう、という時期ではない。代打でも守備固めでも起用できて、終盤のプレッシャーがかかる場面であろうと、試合の流れを変えることができるプレーヤー。ラルーサ監督が今、田口に求めているのはそういう役柄なのである。 ホームランはホームラン。だからといって、ラルーサ監督は次の試合から起用法を変えるようなことはしなかった。そして、それを田口も理解していた。 血気盛んで経営陣との衝突も 現役時代のほとんどをマイナーリーガーとして過ごしたラルーサ監督が、オフシーズンを利用して大学院に通い、弁護士になるための勉強を続けたのは、あまりにも有名なエピ