信濃毎日新聞［信毎web］ 辺野古と人権 日米は重く受け止めよ

沖縄県の翁長雄志知事がスイスのジュネーブで開かれている国連人権理事会で、米軍普天間飛行場の辺野古移設反対を訴えた。 移設をめぐる政府と沖縄県との集中協議が決裂し、安倍晋三政権は今月１２日に移設関連作業を再開した。 これに対し、翁長知事は前知事による辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消す考えを表明。双方の対立が激化している。 沖縄は、国土のわずか０・６％の面積に基地など在日米軍専用施設の７４％が集中し、重い基地負担を強いられている。 知事は演説で「沖縄の人々は自己決定権や人権をないがしろにされている」と強調した。国際世論を味方に付け、政府のごり押しを止める考えのようだ。 日本の現職知事が国連人権理事会の場で演説するのは今回が初めてとされる。移設反対を求める民意の強さが翁長知事の背中を押したのは間違いない。 知事は米軍基地が先の戦争を機に、強制接収されて造られた経緯から説明。「戦後７