Web春秋 家族のゆくえは金しだい？ 第十回｜春秋社

第十回 父と放蕩息子 私は月１回、日曜出勤をしている。この年齢になるとそろそろしんどくなってきたが、いっこうにやめられないのは理由がある。平日は仕事があって休日しかカウンセリングに来れない人を何人か担当しているからだ。そしてもうひとつの理由はMG（Men’s Group）という、父親を対象としたグループカウンセリングを午後から実施しているからだ。名前をDad’s Groupに変えたほうがいいかという気もするが、もともとはアダルト・チルドレンの男性のグループとして始まった経緯があるので、その歴史を大切にするためにMGのままにしている。 父親たちが参加するグループカウンセリング 月１回、日曜の午後2時間のグループには、平均10人ほどの父親が参加している。自分からすすんでカウンセリングにやってきたというより、息子や娘の問題で困った妻たちが先にカウンセリングに来談し、両親の協力こそ大切であると学ん

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“親のお金によって、（成人した）子どもが自分の行為の責任をとらずに済むことはよくあります。親のお金で暮らすことができれば、人間関係をつくる努力をしなくてもなんとか過ごすことができてしまいます。”