<あらすじ> 優しい夫、よき子供に恵まれ、女は理想の家庭を築き上げたことに満ち足りていた。が、娘の病気見舞いを終えてバグダッドからイギリスへ帰る途中で出会った友人との会話から、それまでの親子関係、夫婦の愛情に疑問を抱きはじめる…女の愛の迷いを冷たく見据え、繊細かつ流麗に描いたロマンチック・サスペンス。 感想:★★★★ 妻、そしてお母さん2年目になる私にはゾッとする1冊でした。 多分結婚してなかったら自分の実家を重ねて終わりやったけど、自分も家族の人生の「加害者」になりかねん、と読んでてヒヤヒヤしました。 優等生のまま結婚して母になった幸せ専業主婦の欠点とは 順風満帆にきた人の人生の危うさって何だと思いますか? イレギュラーなものを認められない「正しさ」という暴力を他人にふるってしまうことです。 正しい人は、他人の痛みや、落ち込んでいる人の気持ちがわからないんです。 悪気なく、正しいことしか