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2020年10月24日のブックマーク (3件)

  • 『8月32日へ』 - 朝焼けエイトビート

    ジャケットが印象深い。深い緑のなかに4人が並んで立っている風景は、映画『スタンドバイミー』を髣髴とさせる。彼らはこれから冒険に出発するのだろうか、その途中だろうか、それともすでにそれを終えてしまったのだろうか。 アルバムの最後の“26才の夏休み”。ボイスチェンジャーを使用しない地声での子はこんなふうに歌う。 ジャスコな町にイオンができたのさ 千葉ニュータウンと僕がそこにいる 死んだ顔で何を見てる 虫採り網でつかまえろ 26才の夏休み僕はかけらをただ拾い集めてる 26才の夏休み僕はかけらをただ拾い集めてる 26才の夏休み僕はかけらをただ拾い集めてる 26才の夏休み僕はかけらをただ拾い集めてる 今年5月のフリーライブツアー中アンコールで歌われた曲。予定が何もなかった“23才の夏休み”から3年が経ち、ロックシーン以外も含めた熱い注目と賞賛と羨望と反発を一身に受け、アルバムリリースにロックフェスに

    『8月32日へ』 - 朝焼けエイトビート
  • 『パンドラ ザ・イエローモンキー PUNCH DRUNKERD TOUR THE MOVIE』(2013/09/28) - 朝焼けエイトビート

    公開初日に神戸の映画館で観た。劇中のライブ映像の激しさや華やかさとは裏腹に、しみじみとした静かな感動といつまでも胸の中に波紋を広げる切なさが残った。観て良かったと思った。 1998年4月から1999年3月にかけて行われた113に及ぶ「PUNCHD RUNKERD TOUR 1998/1999」のドキュメンタリー映画。「記録」と呼ぶには感傷的すぎ、「伝説」と名付けるは痛々しすぎる−−そんな印象を持った。 ツアーのライブと舞台裏(楽屋、移動、打ち上げなど)の映像に加えて、2013年の現在においてメンバーとツアースタッフが当時を振り返る映像で構成された115分。15年前のツアーの映像はフルカラーなのに対して2013年の映像はすべてモノクロームで、過去と現在が入れ替わったような、現在を生きる人達が当時を語ることで過去を生き直しているような、そんな不思議な感覚を覚えた。 映画のなかでも特に、当時を

    『パンドラ ザ・イエローモンキー PUNCH DRUNKERD TOUR THE MOVIE』(2013/09/28) - 朝焼けエイトビート
  • 歴史と交わるということ、あるバンドの「甘美な挫折」に寄せて - 朝焼けエイトビート

    永井純一(2019)「第7章 フジロック、洋邦の対峙」書評(『私たちは洋楽とどう向き合ってきたのか』,南田勝也編著,花伝社,pp.210-243) 1997年7月26日、2人のオーディエンスの経験 私が初めてザ・イエローモンキーのライブを見たのは、1997年7月26日のフジ・ロック・フェスティバルだった。当時まだこのバンドのファンではなかったけれど、大雨をかろうじてしのいでいたテントに知人2人を残して、雨降り止まぬ「地獄絵図」のような野外のステージに一人で向かったのは、イエローモンキーのライブを見たいと思ったからだった。「“悲しきASIAN BOY”が聞けたらいいな」ぐらいの軽い気持ちだった。私はこの日のライブを見てこのバンドのファンになったわけではなかった。この日のライブはその悪天候ゆえに私にとって「音楽を聞く」とか「ライブを見る」という体験にはなり得なかった。「見た」のではなく、その日

    歴史と交わるということ、あるバンドの「甘美な挫折」に寄せて - 朝焼けエイトビート