最初に。以下は、番組にクレームを入れたいとか、訂正を求めたいとか、いちゃもんをつけたいとか、そういう趣旨のテキストではありません。ただ、おもしろいなあ、と思った、というだけの話です。 2020年11月26日(木)放送の、NHK朝の連続テレビ小説『エール』の、実質的な最終回(あと一回あるけど、それは出演者総出で歌いまくるスペシャル版だそうなので)でのこと。 「私はきみの才能に脅威を感じて、クラシック畑から流行歌の方へきみを追いやった。私を許してほしい」という内容の、亡くなった小山田耕三(志村けん)からの手紙を読んだ裕一(窪田正孝)が、「小山田先生には、感謝しかありません」と言うシーンがあった。 とても違和感があった。 というのは、この「感謝しかない」とか、「驚きしかない」みたいな、「〜しかない」という言い回しが、書き言葉や日常会話でよく使われるようになったのって、つい最近だと思うのだ。 よく