なお、日銀が発表した上記の数字は簿価ベースであり、買い入れ後の株価値上がりが加味されていない。日本経済新聞が試算して報じたところによると、日銀が買い入れたETFの残高は、時価ベースではすでに20兆円を大きく超えている。また、日銀の数字は受け渡しが終わって決済が完了したETFについて計上したものであり、約定日ベースの実績とは異なっている。 続きを読む 国債とは異なり満期償還がないETFは「出口」が難題 国債とは異なり満期償還がないETFは「出口」が難題 ETFの買い入れを日銀が開始して、事実上株価の下支えを試みるようになったのは、白川方明前総裁時代の2010年10月5日の金融政策決定会合で「包括的な金融緩和政策」が決定され、資産買入等の基金が創設されてからである。 だが、ETFを日銀が継続的に買い入れることに、筆者はこの時から一貫して反対姿勢をとっている。中長期で見た場合の主な問題点には、①