東京消防庁のウェブサイトによると、救急車の到着には平均で6分10秒かかる。この間何もしないと、助かる可能性が小さくなってしまう。人工呼吸、心臓マッサージといった「心肺蘇生法」、素人もぜひ身につけておきたいが、この心肺蘇生法のやり方、実は年々変わってきている。 およそ10年ぶりに消防署の「普通救命講習」を受講してみた。現役消防士さんが、人形を使って心肺蘇生法を教えてくれる。驚いたのは「脈は取らなくていいです」と言われたこと。 人工呼吸すら省略してもいいらしい。一連のやり方をごく簡単に書くと、 1.意識を確認 → 2.気道を確保し呼吸を確認 → 3.どちらもなければ心臓マッサージ の順番。このくらい簡単だと忘れなくていいが、本当に脈をとらなくていいのか? 人工呼吸をしなくてもいいのか? 財団法人・東京救急協会に聞いてみた。 「脈の確認というのは、プロでも難しいんです。意識がなく普段どおりの呼吸