多賀城市南宮の内館館跡(うちだてたてあと)で、室町時代後期の堀に囲まれた屋敷跡が見つかった。発見の契機となったのが航空写真の分析で見つかった農地のクロップ(農作物)マーク。埋没している遺構の影響で農作物の成育に違いが出ており、その場所を調べるとマーク通りに堀の跡が見つかった。市教委は4日午後1時半から現地説明会を開く。 クロップマークは、JR東北線陸前山王駅から北西約1.5キロの水田で確認された。航空写真では、幅2~3メートルの二重の堀に囲まれた隣接する2区画の形がうっすらと浮き上がって見えた。 堀の内側にあった井戸跡などからは、漆器のわん、すり鉢型の土器、木製のげた、ひしゃくなどの生活用品が出土。柱を立てた穴も数カ所確認され、有力者の屋敷跡と推定された。 多賀城市西部は、鎌倉時代の陸奥国府留守所(るすどころ)の長官の子孫で、代々この地を治めた「留守氏」の屋敷跡がある。内館館跡は、室
衆院原子力問題調査特別委員会は5日、佐藤栄佐久前福島県知事らを参考人招致し、原子力行政への意見を聴いた。佐藤氏は核燃料サイクル政策について、「文化、文明、哲学、倫理の面から成り立たない」と述べた。 佐藤氏は、使用済み核燃料の再処理や高レベル放射性廃棄物の最終処分を含めた原発コストへの考えを問われ、「(青森県六ケ所村の)再処理工場は何回故障したか。最終処分場をどこへ持っていくのか」と課題を指摘した。 さらに「福島第1原発事故で最初に頭に浮かんだのは、経済産業省は喜んでいるだろうということだ。捨てる場所(最終処分地)がないからだ」と述べ、第1原発が処分地化する恐れがあるとの持論を展開。「福島は犠牲者。(処分地化は)絶対にダメだ。それができないなら(原発を)やめてください」と訴えた。 佐藤氏は知事時代、東京電力の原発トラブル隠しを理由に、第1原発でプルトニウム・ウラン混合酸化物燃料を使うプ
東日本大震災で当時の町長と職員計40人が津波の犠牲になった岩手県大槌町の旧役場庁舎のうち、町が保存の検討対象にしていない部分の解体が4日、始まった。 取り壊すのは本庁舎を囲むように建つ鉄骨、コンクリートブロック、木造の3棟。3年以上むき出しのままだった鉄骨を重機が切り取った。作業は7月末に終える。 正面玄関がある1955年完成の2階建て本庁舎は、震災遺構として保存を検討する。 一人娘の町職員芳子さん=当時(33)=を亡くし、旧庁舎前の献花台を清掃している上野ヒデさん(71)は「もう見たくないと解体を望む人の気持ちは分かる。でも、津波の恐ろしさを伝えるために一部でも残してほしい」と話した。 碇川豊町長は昨年3月、庁舎の一部保存方針を表明。町議会は解体派が多数のため、議案提出を先送りしている。 2014年06月05日木曜日
インターネット検索大手のグーグルなどが携帯端末の位置情報を利用したゲーム「イングレス」の舞台設定に、宮城県石巻市を加えた。東日本大震災で被災した市中心部に人を呼び込み、交流人口を増やすのが狙い。被災前の光景を画面表示する機能を盛り込み、震災について学ぶ仕組みも整えた。 イングレスは現実の街を基にした仮想空間の陣取り合戦。参加者は2組に分かれて「ポータル」と呼ばれる建物や銅像、記念碑などを奪い合い、自陣を広げる。 石巻市では地元のまちづくり団体「ISHINOMAKI(石巻)2.0」が協力し、日和山、中瀬、中心部商店街の3エリアに120カ所のポータルが設けられた。 現存する建物やモニュメントに加え、被災して解体された岡田劇場や旧石巻ハリストス正教会教会堂なども登場。跡地に立つと、画面に震災前の写真が映し出される。 ゲームを実践する初めての観光ツアーが先日行われ、海外や国内各地から約10
常磐線の移設ルートに多くの宅地が掛かった山元町の牛橋行政区第6班。解体して基礎だけが残る住宅跡が目に付く 常磐線移設のため解体を余儀なくされた自宅の玄関先で斎藤区長と言葉を交わす鈴木さん(左) 2017年春の再開に向け、東日本大震災で被災した区間の内陸移設の工事が始まったJR常磐線駒ケ嶺(福島県新地町)-浜吉田(宮城県亘理町)間。全長14.6キロの大部分が通る宮城県山元町では交通インフラの復興に期待が高まる一方、移設ルートに掛かって転居を余儀なくされた被災住民もいる。震災を乗り越えて戻った住民は「町の復興のため」と苦渋の決断を迫られた。 「JR側の要請で、年内に転居しなければいけない」。広々としたリビングで無職鈴木義夫さん(66)は寂しそうに語る。山元町北部の牛橋地区に立つ木造2階の自宅に3世代6人で暮らす。 40年近く前に亘理町から移り住み、10年に家を新築したばかりだった。震災の津
東日本大震災で被災しルートを内陸側に移すJR常磐線駒ケ嶺(福島県新地町)-浜吉田(宮城県亘理町)間の工事が本格的に始まり、JR東日本は15日、報道各社に現場を公開した。高架橋、トンネルなどを整備する本体工事は2015年秋をめどに実施。レールの敷設や駅舎建設を経て、17年春に相馬-浜吉田間の運転再開を目指す。 移設区間は、新地町の新地駅南側から浜吉田駅南側の計14.6キロ。復興まちづくりと連動させる形で、新地駅は南西300メートルに、宮城県山元町の坂元、山下両駅は西1.1キロに移す。事業費は約400億円を見込む。 本格工事は5月7日に全5工区で始まった。山下駅周辺を7メートル高架化する山下工区(4.8キロ)では15日、高架橋下の柱を支えるくいを打つ作業を開始した。地中に直径1.8メートル、長さ8メートルの円柱形の鉄筋を入れ、コンクリートを打ち込んだ。 斎藤俊夫山元町長は「駅を核とした市
福島県内の反発拡大 抗議声明も 「美味しんぼ」被ばく発言 東京電力福島第1原発を訪問後に鼻血を出す描写が議論を呼んでいる漫画「美味(おい)しんぼ」(雁屋哲・作、花咲アキラ・画)を連載している「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)の最新号が12日発売され、福島県双葉町の井戸川克隆前町長が鼻血の原因をめぐり「被ばくしたからですよ」と語る場面があることが分かった。最新号では、主人公らとの会話の中で井戸川氏が「福島に鼻血が出たり、ひどい疲労感で苦しむ人が大勢いる」として、被ばくを原因に挙げた。さらに「今の福島に住んではいけないと言いたい」と発言した。福島大の荒木田岳准教授が除染作業の経験を基に「福島を広域に除染して人が住めるようにするなんて、できないと私は思います」と語る場面もある。また、岩手県の震災がれきを受け入れた大阪市内の焼却場近くの住民が鼻血を出したり、目やのどなどに不快な症状を訴えた
JR東日本は26日、東日本大震災で被災した気仙沼線で代替運行しているバス高速輸送システム(BRT)のうち、4月17日のダイヤ改正により宮城県内で唯一駅ホームに乗り入れる気仙沼駅を報道陣に公開した。同駅ホームでは、列車とバスが発着することになる。 気仙沼駅の改修工事は昨年11月上旬に着工し、駅ホームの旧軌道を約80センチ盛り土して専用線を造った。専用線には横断通路を設置し、利用者は陸橋を通らずにホームを移動できる。 大船渡線のBRTはこれまで通り、気仙沼駅の駅前広場を発着する。 気仙沼駅を発着する気仙沼線と大船渡線のBRTには、新たに電気バス1台と、内装がカラフルな観光型バス2台も導入する。気仙沼BRT営業所(気仙沼市)の藤村伸一所長は「列車とBRTが駅でつながり、利用者の利便性向上が見込まれる。駅前の車の混雑緩和にも期待したい」と話した。 2014年03月27日木曜日
新型車両に歓声 白石蔵王駅で新幹線祭り スーパーこまちを見学する来場者たち 今月末まで開催中の仙台・宮城デスティネーションキャンペーン(DC)に合わせ、東北新幹線白石蔵王駅で8日、新幹線祭りが開かれた。 ホームでは3月に運行を始めた秋田新幹線の新型車両E6系「スーパーこまち」と、新幹線用の検査車両「イースト・アイ」の見学会を実施。鉄道ファンや大勢の家族連れが写真撮影などを楽しんだ。 ミニSLとミニ新幹線の試乗会やJRで働く車の展示、スタンプラリーなども行われた。地元の白石工高の生徒によるミニコンサートや、県南地域の物産展もあった。 開会式で白石蔵王駅の東海林正年駅長は「DCの最後までお客さまを笑顔で出迎え、おもてなしをしていきたい」と述べた。
水産特区慎重審査を 宮城県漁協、農相に申し入れ 特区認定の慎重判断を求めて申し入れ書を手渡す菊地会長(右) 宮城県漁協の菊地伸悦会長は17日、農林水産省に本川一善水産庁長官を訪れ、県が申請した水産業復興特区は漁場のコミュニティーの崩壊をもたらしかねないとして、慎重な審査と判断を求める林芳正農相あての申し入れ書を手渡した。 菊地会長は特区について、「全員と言っても過言ではない数の組合員が反対している」と強調。被災地の実情を調査した上で認定の可否を判断するよう求めた。これに対し、本川長官は「法律にのっとって進めていきたい」と説明したという。 菊地会長は同日、根本匠復興相にも同様の申し入れを行った。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く