設計図となる3Dデータがあれば、立体物を簡単に製造できる「3Dプリンタ(三次元プリンタ)」。これまでも数百万~数千万円するハイエンドの機種が企業で活用されてきたが、最近になって、高性能ながら十数万円で手に入る個人用3Dプリンタが登場して注目を集めている。こうしたパーソナルな工作機械が普及すれば、新しい産業革命が起きるだろうと唱える人も少なくないが、3Dプリンタに興味を示しているのは企業や一般人ばかりではない。米軍もまた、ユニークな取り組みを始めている。 例えばアフガニスタンには、およそ280万ドル(約2億2千万円)という予算を費やし、「エクスペディショナリー・ラボ(Expeditionary Lab)」と名付けられた実験施設が投入されている。これは6メートルの商用コンテナの中に、3DプリンタやCNC工作機械、プラズマカッターといった各種機器を収めたもので、電源と衛星通信まで備えられている。