今月5日は中国の清明節である。古くからの祭日で先祖の墓参りをする日だ。「文革」の時代、それは「封建的迷信」として禁じられていたが、今や「民族の伝統」として復活し盛んになっている。 日本の場合、お盆などで先祖の墓参りをするときは花を持っていくのが普通だが、中国では事情が違う。 銅銭をかたどった紙の「冥銭(めいせん)」を先祖の墓に持ってゆき、燃やすという昔からの習わしがある。先祖があの世でお金に困らないための供えだ。今は冥銭もかなり進化して、額面の高い「人民元」や「米ドル」の市販品が主流となっている。 今年の清明節、「人民元百億元」の冥銭があちこちで「発行」され、「9800億元」のモノまで出回っている。日本円にして約19兆円の額面だが、それを「額面通り」に受け取れれば、ご先祖様(さま)は一気に冥府一の大金持ちとなろう。 こうした巨額の冥銭に負けないように、「冥府専用のクレジットカード」を作って