6月12日、ウクライナのアヴァコフ内相は、ロシアのT-72戦車3両が国境を越えてウクライナ領内に侵入してきたと発表した。 ウクライナ陸軍はT-72を保有していないため、事実ならばロシアが公然と軍事介入を介したことになる。 しかし、証拠とされている映像や画像を見るに、問題の戦車はT-72ではなくT-64の近代化改修型(T-64BV)であるようだ。 問題の戦車。明らかにT-64系の特徴を示している上掲の映像からも分かるように、戦車は全部で3両で、おそらく全てT-64BVであろう。このほかにロシア国旗を翻した兵員輸送トラックが2両映っており、「迫撃砲などを積んだ車両を伴う」とのウクライナ内務省発表とも符合するように思われる。 問題は、これらの戦車がどこからやってきたかである。 T-64はウクライナ陸軍では依然として現役であるが、ロシア軍では2008年のグルジア戦争に投入されたのを最後に退役してい