子育てから仕事から夫婦関係から社会問題まで、働く母とはなんと多くの顔を持って生きていることだろう。最愛の息子を育てながら小説家として活躍する川上未映子さんが、素敵も嘆きもぜんぶ詰め込んだ日々を全16回にわたりDUAL読者にお届けします。第1回のテーマは早期教育について、です! ああ、わたしはいったい何を生んで、何を育てているのだろう、いや、もちろんそれは人間なのだけれど……と今日もフレシネを飲んで考えた。 わたしには3歳7カ月になる息子がいる。 ありがたいことに大きなケガも病気もしたこともなく、生後11カ月で運良く入れた認証保育園に、毎日機嫌よく通っている。親に似てとてつもなくおしゃべりで、目下ウルトラマンのことしか考えていない典型的な3歳児。 そんな息子は、なぜなのか、現在3つの習い事をしているのである。 もともとわたしは子どもにたいして「どうか犯罪者だけにはならないでください」というよ