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ブックマーク / www.gentosha.jp (49)

  • 高校生が戦国時代にタイムスリップ…したら現代の言葉は通じるのか?|日本語の大疑問|国立国語研究所

    語の大疑問 2024.03.02 公開 ポスト 高校生が戦国時代にタイムスリップ…したら現代の言葉は通じるのか?国立国語研究所 ことばのスペシャリスト集団・国立国語研究所が叡智を結集して身近ながらも深遠な謎に挑む、人気シリーズ第2弾『日語の大疑問2』より、一部を抜粋してお届けします。 *   *   * 現代の高校生が戦国時代にタイムスリップしたら、言葉は通じますか 回答=村山実和子 戦国時代は「古代語」と「近代語」のはざま まず、戦国時代がいつ頃のことを指すのか、というところから考えてみましょう。一般的には、おおよそ室町時代(1336~1573年)の後半がその時期に当たるようです。と言っても、当時どういった言葉が用いられていたのか、あまりピンとこない方が多いのではないかと思います。そこで、ここからは、室町時代の「話し言葉」を実際にのぞいてみることで、意思の疎通がはかれるかどうかを考

    高校生が戦国時代にタイムスリップ…したら現代の言葉は通じるのか?|日本語の大疑問|国立国語研究所
  • わたしたちは「知外法権」にいる|文豪未満|岩井圭也

    岩井圭也『プリズン・ドクター』 幻冬舎plusで立ち読み・購入 Amazon 楽天ブックス 紀伊國屋書店 セブンネット 奨学金免除のため、しぶしぶ、刑務所の医者になった是永史郎(これなが しろう)。患者たちにはバカにされ、ベテランの助手に毎日怒られ、憂な日々を送る。そんなある日の夜、自殺を予告した受刑者が、変死した。胸をかきむしった痕、覚せい剤の使用歴……これは自殺か、病死か?「朝までに死因を特定せよ!」所長命令を受け、史郎は美人研究員・有島に検査を依頼するが――手に汗握る、青春×医療ミステリ! 幻冬舎plusで立ち読み・購入 Amazon 楽天ブックス 紀伊國屋書店 セブンネット

    わたしたちは「知外法権」にいる|文豪未満|岩井圭也
  • ちくさ正文館と古田一晴さん|本屋の時間|辻山良雄

    毎年、書店の閉店するニュースは定期的に流れてくるが、その中でも今年は、しばし人を感慨にふけさせるような、ひとつの時代の終わりを想起させる話が多い。 具体的に言えば、一月には名古屋の七五書店の閉店があった。三月には東京駅八重洲口の八重洲ブックセンターが閉店し(この店は移転のための一時閉店)、四月は鳥取の定有堂書店、そしてこの七月末には名古屋のちくさ正文館書店店(以下ちくさ正文館)が、その六十余年の歴史に幕を降ろした。 書店閉店のニュースが流れてくれば、それを惜しむ声、憤慨する声が、毎回決まって聞こえてくる。それを聞くのがあまり好きではないので、そうした話からはなるべく距離を置くようにしているのだが、ちくさ正文館が閉店する少し前に見かけた、店長の古田一晴さんのコメントだけは、思わず身を乗り出して読んだ。それは何というか、閉店直前の店とは思えない、あまりにも古田さんらしいコメントだったからだ。

    ちくさ正文館と古田一晴さん|本屋の時間|辻山良雄
  • 子供に「何のために勉強するの?」と聞かれて困った大人たちへ|勉強って何のため?|鳥羽和久

    福岡市の「唐人町寺子屋」の塾長で、日々、150名余りの小中高生たちと奮闘する鳥羽和久さん。同じ塾内では文芸・音楽イベントを開催したり、書籍や雑貨を隣の店で売るなど、地域で楽しめる空間がそこにあります。開校してから19年、子や親のリアルな悩みにも耳を傾け、学びの意味や今の生き方を模索した話題書(『親子の手帖』『おやときどきこども』)もある鳥羽先生にうかがいました。「勉強って何のため?」。子供に聞かれたら、現場の先生のありがたいお話をバシッと伝えようという安易な思いを込めて。しかしそれは思わぬかたちで自分に戻ってくることになりました。 *   *   * 「何のために勉強するの?」。ある日突然、子どもからそう尋ねられた大人は、ほとんどの場合、とっさに言葉を発することができず返答に窮(きゅう)するでしょう。そして、ひと呼吸置いた後に、なんとか子どもの疑問に大人らしい回答をしようと、「あなたの将来

    子供に「何のために勉強するの?」と聞かれて困った大人たちへ|勉強って何のため?|鳥羽和久
  • 天才・現代作曲家つぶやく「僕を見て、何をしないでおいたほうがいいかを学んでください」|どうしてこうなっちゃったかインタビュー|藤倉大

    どうしてこうなっちゃったかインタビュー 2022.02.03 公開 ツイート インタビュー 天才・現代作曲家つぶやく「僕を見て、何をしないでおいたほうがいいかを学んでください」 藤倉大 「面白すぎです、藤倉大!」と恩田陸さんも絶賛、抱腹絶倒の自伝『どうしてこうなっちゃったか』。刊行を記念して、著者・藤倉大さんに、担当編集者がインタビュー。一風変わったタイトルの理由、「大さんの日語で、になるの?」とマネージャーさんに心配される一方で、作曲家という特殊な仕事で日々、淡々と過ごし、むしろ質素な生活をする自分の人生当にになるのか心配だったこと等々、刊行までの舞台裏をおおいに語っていただきました。 タイトルは、コント55号の「なんでそうなるの?」か、英語特有の言い回しか —— このたび、ロンドン在住の作曲家・藤倉大さんの、初の単行『どうしてこうなっちゃったか』が小社から刊行されました。

    天才・現代作曲家つぶやく「僕を見て、何をしないでおいたほうがいいかを学んでください」|どうしてこうなっちゃったかインタビュー|藤倉大
  • 物理の4大定数|小谷太郎

    光速c、電子の電荷の大きさe、重力定数G、プランク定数h。この4つの物理定数は、宇宙のどこでいつ測っても変わらない。宇宙を今ある姿にしているのは物理の4大定数なのである。 宇宙を支配する数字の秘密を、NASA元研究員の小谷太郎氏がやさしく解説する。

  • 「マエストロ」の背中|本屋の時間|辻山良雄

    2021年10月27日、朝。店のウェブショップに何か注文が入っていないか、何の気なしに覗いてみたところ、昨日までかなりの数在庫を持っていた仲條正義の作品集『仲條』が、一晩ですべて売れてしまっていることに気がついた。 屋は売れたから、その時の社会を知る。何かあったらしいとすぐに想像はついたが、朝の席ではまだ、「高額なだから売れてよかった。それにサイン入りだし」など、呑気に話していたのであった。それが同じ日の夕方、ウェブニュースを見ていたから声をかけられた。 「仲條さん、昨日お亡くなりになったんだって」 「仲條正義」という華やかな名前とはほとんど縁がなさそうに見えるTitleに、なぜ彼のサイン入り作品集が置いてあったのかといえば、それは仲條さんが荻窪にお住まいだったからということにつきる。その話は以前から知っていて、友人の画家Nも、若いころ仲條さんに絵を見てもらうためこの辺りまで来た

    「マエストロ」の背中|本屋の時間|辻山良雄
  • なぜ犬年ではなく「戌」年なのか|日本語の大疑問|国立国語研究所

    ことばの専門家集団が英知を結集して、国民の素朴な疑問に答えた書籍『日語の大疑問 眠れなくなるほど面白い ことばの世界』(国立国語研究所編、幻冬舎新書)が発売3週間足らずで4刷となり、大反響をよんでいる。 ここでは書の一部を抜粋して紹介。今回は、干支と動物にまつわる謎について解説する。 *   *   * 疑問:イヌ年のことをなぜ「犬年」でなく「戌年」と書くのですか 回答=片山久留美 「子・丑・寅・卯」の字は動物を指していない 動物の「イヌ」を表す漢字には「犬」や「狗」などがありますが、「戌年」の「戌」という漢字自体にはもともと「イヌ」という意味はありません。漢和辞典で「戌」という字を引いてみると、 戌:象形。小さな戉(まさかり)の形にかたどる。借りて、十二支の十一番目に用いる。(*1) とあり、もとは武器のまさかりの形から作られた象形文字であったことがわかります。「戌」だけでなく、「子

    なぜ犬年ではなく「戌」年なのか|日本語の大疑問|国立国語研究所
  • 校正者は本棚を持って出かける|私と本棚|牟田都子

    校正者とは、誤字脱字はないか、文法は正しいか、前後で意味の齟齬はないか、などさまざまに文章をチェックする仕事。でもいったいどんなふうに調べているのでしょう? フリーランスで書籍の校正を担う牟田都子さんの仕事棚を覗くと見えてくるものがありそうです――。 言葉にたったひとつの正解はないから

    校正者は本棚を持って出かける|私と本棚|牟田都子
  • 記憶の店、遠い街|本屋の時間|辻山良雄

    物音はなく、文庫の棚の裏に軽い気配を感じたと思ったら、そこにはしゃがみこんでいる男の子の姿があった。彼は真剣な表情をして、背表紙に書かれたタイトルを追いかけていた。 この夏の時期、数は多くないが、店内では中高生の姿をよく見かける。彼らのほとんどはこちらの様子を伺いながら、ある瞬間ぐっと意を決した表情をしてレジまでやってくる。大人のように無駄口は叩かず、会計を済ませるとすぐにどこかへいなくなってしまうので、必要以上話したことはない。 店を続けていくあいだには、同じ一人の子どもが求めるの変化にも、気がつくようになる。宗田理を読んでいた子が、森絵都や重松清を買うようになり、それはそのうちサンテグジュペリやパール・バックに変わる。 そんな時には、その子の机の脇に収まっているであろう、小さな棚を思い浮かべる。街に店があるとは、その街に住む人の棚に責任を持つことでもあるから、子どもが一人でを買

    記憶の店、遠い街|本屋の時間|辻山良雄
  • 鯖街道を往来した行商人たちが京都から持ってきた踊り|住所不定 「映画」と「踊り」を探して|太田信吾

    住所不定 「映画」と「踊り」を探して 2020.06.18 公開 ポスト 鯖街道を往来した行商人たちが京都から持ってきた踊り太田信吾(映画監督・演出家・劇作家・俳優) 想像だけでは追いつかない領域に向かう 新型コロナウイルスの蔓延により社会情勢は刻々と悪化している。中止になる演劇公演も増えており、また、映画館も続々と休館を発表している、そんな最中。 前回も書いたように、四月三日から福井県の<国立若狭湾青少年自然の家>で滞在をはじめて約一週間。広大な施設の利用者は私一人。朝七時に堂で朝をとり終えると、宿泊室の布団を畳み、身支度を。宿泊室のある別棟から通路を渡り、館へ。三十人は余裕で収容が可能な会議室に入り、カーテンを開けっぱなしにして日光を取り込む。さあ、今日も一日が始まったぞ。目を閉じ、波の音に暫し耳を傾け、自然の波動に心を同化させながら、まだ僅かにまどろんだ意識を覚醒させてゆく。

    鯖街道を往来した行商人たちが京都から持ってきた踊り|住所不定 「映画」と「踊り」を探して|太田信吾
  • 二〇二〇年、三月|本屋の時間|辻山良雄

    朝のうちに届いた荷物を棚に並べ、シャッターを上げて店を開ける。道路に出てみるともう春の陽気で、今日もよく晴れている。今年は結局、冬らしい冬の日が数えるほどしかなかった。 この少し緩んだ大気のなかに、いったいどれだけの量、ウィルスが混じっているのだろう。いや、それはそもそも花粉とは異なり、大気のなかには含まれないものなのだろうか? いずれにしてもその0から100のあいだにわたしたちはいて、そのどこにいるのか、誰にもはっきりとはわからない。 三月に開催予定だったイベントは、予定していたものも含め6つあったが、そのすべてを中止、可能なものは日を改めて行うことにした。危険の程度がわからないままお客さんと出演者に集まってもらい、無理に予定を進めることがよいとは思わなかった。 郊外にあるからだろうか、いまのところ客足は、そんなに大きくは変わっていない。いや、それでは少し不十分であり、人数としては変わ

    二〇二〇年、三月|本屋の時間|辻山良雄
  • わたしたち後ろめたきもの|本屋の時間|辻山良雄

    先日、歳が二回りほど上で、いまは出版社を経営している男性と酒を飲んだ。幾つかの業種を渡り歩き、バブルの狂騒もその後に続く退却戦も経験している彼の話は金に関することが多く、確かな月日と少なくはない傷を感じさせるものだった。自分の人生を充分に生きていないかもしれないという後ろめたさは、若いころからわたしにつきまとっている一種の脅迫観念のようなものである。へぇ、そうですかと相槌をうちながらも、そうした危うさやある種の欲とは無縁でいた自分が意気地のない人間のようにも感じられ、聞いているあいだはどこか引け目もあった。 ここまでなかよくなったから言いますけど、最初あんたの顔を見たときは、なんて苦労のない、つるんとした顔かと思いましたわ。年長者には物事の質がよく見えている。そういわれるのは実はそれがはじめてではなく、ある葬儀のあと、遠縁のはじめて会った親戚からも、あんたはなんや幸せそうな顔しとるなと会

    わたしたち後ろめたきもの|本屋の時間|辻山良雄
    funaki_naoto
    funaki_naoto 2020/02/03
    Nobody knows the trouble I've seen.
  • 「人間は悲しく淋しく閉じている」芥川賞作家が酒をやめて掴んだ「幸福」との距離感【文庫化再掲】|しらふで生きる|町田康

    しらふで生きる 2021.12.14 公開 ポスト 「人間は悲しく淋しく閉じている」芥川賞作家が酒をやめて掴んだ「幸福」との距離感【文庫化再掲】町田康 作家の町田康さんが自らの断酒の顛末を綴った『しらふで生きる 大酒飲みの決断』が文庫になりました。解説は宮崎智之さんによる「常に正気でい続けることの狂気」。発売を記念して、単行発売時のインタビューをあらためてお届けします。 *         *        * 「名うての大酒飲み」と言われた町田康さんが4年前にお酒をやめた顛末を微細に綴った『しらふで生きる 大酒飲みの決断』が話題です。30年間毎日飲み続けた町田さんはなぜ酒をやめることができたのか? それは「幸福についての考え方」が変わったからでした。 (構成:鳥澤光 撮影:塚弦汰) ――「人間が生きるとはどういうことかについて考えた」とおっしゃっていましたが、『しらふで生きる』は生

    「人間は悲しく淋しく閉じている」芥川賞作家が酒をやめて掴んだ「幸福」との距離感【文庫化再掲】|しらふで生きる|町田康
  • オスマン帝国英傑列伝|小笠原弘幸

    Home 社会・教養 オスマン帝国英傑列伝 オスマン帝国英傑列伝 小笠原弘幸 第1回から読む 歴史 世界史 2020.10.13 公開 フェミニストにして革命家「ハリデ・エディプ」の魅力的な生涯 小笠原弘幸 2020.10.10 公開 「ローマ」を滅ぼし、中世に終止符を打った天才、メフメト二世 小笠原弘幸 2020.10.07 公開 オスマン帝国を揺るがした魔性の女性「ヒュッレム」の素顔 小笠原弘幸 2020.10.04 公開 オスマン帝国の繁栄の理由は「多様性」にあった 小笠原弘幸 生き方 暮らし術 社会・教養 読書 マンガ お知らせ 人気ランキング 1 社会・教養 「右翼」と「左翼」の違い、説明できますか? 浅羽通明 2 暮らし術 【東洋二十四節気 星占い9月22日~】「秋分」の時期の運勢 小池雅章(青山五行) (占術家 「青山五行」創始者) 3 生き方 暮らしをとことんサイズダウン、

    オスマン帝国英傑列伝|小笠原弘幸
  • 【改元特集】天皇は1000年単位で物事を考え言葉を紡ぐ存在〔再掲〕|天皇のお言葉|辻田真佐憲

    天皇のお言葉 2019.04.30 公開 ツイート 天皇の言葉とは何か? 【改元特集】天皇は1000年単位で物事を考え言葉を紡ぐ存在〔再掲〕 辻田真佐憲 明日5月1日に、約200年ぶりとなる天皇の「譲位」が行なわれます。 徳仁新天皇は即位にあたって何を告げ知らせるのでしょう? わかりやすいようで、実は、奥が深い天皇の言葉。 辻田真佐憲さんの『天皇のお言葉~明治・大正・昭和・天皇~』によると、天皇の言葉を読み解くキーワードは、〈時代的〉〈超時代的〉〈人格的〉〈超人格的〉の4つだといいます。 新帝即位と教養としての「お言葉」 われわれはいま、新帝即位の盛典を迎えようとしている。あまたの王室や帝室が倒れてひさしいこの世界にあって、なかなか出会えぬ稀有な機会といわなければならない。しかも邦にあって、約二〇〇年ぶりの譲位なのである。 明仁天皇は、譲位にあたってなにを言い残すのか。徳仁新天皇は、即位

    【改元特集】天皇は1000年単位で物事を考え言葉を紡ぐ存在〔再掲〕|天皇のお言葉|辻田真佐憲
  • プロジェクトFUKUSHIMA!の盆踊り|眩しがりやが見た光|マヒトゥ・ザ・ピーポー

    お盆というのは不思議な時間だ。 もう会えなくなった人や、かつて人だったものともう一度会う、そんな非科学的なことがこの乾き切った現代でも堂々と残されていることに、思い返すと驚く。 盆が猛暑日にあることはきっと偶然じゃないだろう。鳴り止まない蝉のシャワーと朦朧とする意識の中、蜃気楼の先で揺れ動く陽を誰かの影に重ねる。こんな季節が選ばれたことも頷けるような、平成最後の夏、焦げかけた太陽。 プロジェクトFUKUSHIMA!という動きは当然知っていたが、生まれつきの天邪鬼のせいもあってか参加するのは八回目の今回がはじめてだった。はじめに断わっておくと、これは評論なんてたいそうなものではなく、ただの感想文です。 マヒトゥ・ザ・ピーポー『ひかりぼっち』 Amazonで購入 連載に13編の書き下ろし他を加えた書籍が、2020年11月17日、イースト・プレスよりに発売されます。 いつ、どの部分を遺書として

    プロジェクトFUKUSHIMA!の盆踊り|眩しがりやが見た光|マヒトゥ・ザ・ピーポー
  • 「愛国ソング」は必要悪。安全装置として穏当に愛国心を発散させるには|いま気になること|辻田真佐憲

    いま気になること 2018.08.10 公開 ツイート 「愛国ソング」は必要悪。安全装置として穏当に愛国心を発散させるには 辻田真佐憲 適切な愛国ソングを模索せよ 「愛国のなにが悪い」「愛国なんて全部ダメだ」。平成最後の夏に、そんな水掛け論もいよいよ終わりつつある。 RADWIMPSの「HINOMARU」騒動をめぐり、中立的な識者から「適切な愛国ソングを模索するべきだ」との声が少なからずあがった(※1)。もっともなことだと思われる。 イギリスの「ルール・ブリタニア」、アメリカの「ゴッド・ブレス・アメリカ」、中国の「歌唱祖国」、フランスの「進発の歌」――。 世界には無数の愛国ソングが存在し、スポーツの大会などで歌われたり、演奏されたりしている。その参加者は、イベントでは熱狂するものの、やがて日常に戻っていく。もちろん、かれらすべてが排外主義者や超国家主義者なわけではない。 音楽に詳しい者はこ

    「愛国ソング」は必要悪。安全装置として穏当に愛国心を発散させるには|いま気になること|辻田真佐憲
  • 佐々木俊尚氏、阿部珠恵氏が語る『新しい「人間関係」入門 ~結婚も仕事も、もっとゆるくていい?~』 - 幻冬舎plus

    今年の2月、代々木上原に惜しまれながら閉店した、幸福書房という新刊書店がありました。閉店時には多くのお客さんが詰めかけ、ニュースにもなったので、この店のことをご存知のかたもいるかと思います。店主の岩楯幸雄さんの書いたに、このような言葉を見つけました。「……それかずっとレジに立っていますね。ずっとレジに立って、一日を過ごす。だけど、それは町の人からしたら安心感があるのかもしれないと、常々思っています。」 岩楯幸雄『幸福書房の四十年 ピカピカの屋でなくちゃ!』左右社 岩楯さんのによれば、幸福書房の営業時間は朝8時から夜23時。お正月以外の364日を、岩楯さんと弟さんのご夫婦4人だけで切り盛りされていたといいます。岩楯さんはさらりと書いていますが、「毎日決まった時間に店を開けなくてはいけない」というプレッシャーのなか、よくご家族だけで営業を続けてこられたものだと思います。 Titleのよう

    佐々木俊尚氏、阿部珠恵氏が語る『新しい「人間関係」入門 ~結婚も仕事も、もっとゆるくていい?~』 - 幻冬舎plus
  • 部下には「何も教えない?」|本屋の時間|辻山良雄

    先日、児童書出版社に勤めるIさんが、4月に入社したばかりの新入社員お二人と来店されました。出版社や取次店(の問屋)では、新入社員研修の一環として取引先の書店を回り、が売れていく現場を見せることがあります。「ああ、もうそんな時期か」と、会社に勤めていたころを思い出して、懐かしくなりました。 Titleは、店を手伝ってくれるアルバイトはいますが、そんなに長い時間働いてもらう訳ではありません。店に来た若い人に、「ここで働きながら、屋の仕事を覚えたいのですが」という話を時々されることがありますが、いつも申し訳ないと思いつつお断りしています。開店当初より、店のサイズと関わる人の数を小さくして、家族が生活していけるだけの稼ぎをつくろうと考えていました。それが結果として店の水準を保つことにも繋がっているので、どの程度自分の仕事を離すかについては、いつもジレンマが伴います。 大型書店にいたころは、常

    部下には「何も教えない?」|本屋の時間|辻山良雄