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  • 【1089ブログ】神護寺散歩

    創建1200年記念 特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」(2024年7月17日~9月8日)の開幕まで、いよいよあと1か月。 正門前に設置された神護寺展の看板 前回のブログでは展覧会のみどころについてご覧いただきました。 今回は「神護寺」についてご紹介します。 京都市右京区の高雄にある神護寺は、紅葉の名所として古くから知られてきました。 京都市地図 国宝「観楓図屛風」には清滝(きよたき)川のほとりで紅葉狩りを楽しむ人々とともに、神護寺の伽藍(がらん)が描かれています。 国宝 観楓図屛風(かんぷうずびょうぶ) 狩野秀頼筆 室町~安土桃山時代・16世紀 東京国立博物館蔵 前期展示(7月17日~8月12日) 京都駅から西北へバスで約1時間、山道(やまみち)を進むと最寄りのバス停「高雄駅」へ到着します。 「高雄駅」バス停 今の時期は新緑がまぶしく、秋とはまた違った美しさがあります。 清滝川に架

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  • 【1089ブログ】はにわにも色がある!

    挂甲の武人 国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」(2024年10月16日(水)~12月8日(日)、平成館 特別展示室)。 「埴輪の展覧会なんて、展示室がみんな茶色くなっちゃうんじゃないですか?」 ――そんな声が聞こえてきそうです。 でも、目を凝らしてよく見てください。 何かが見えてきませんか? この埴輪、なんだか赤みの強い部分があるような…。 埴輪 杯を捧げる女子 群馬県高崎市 上芝古墳出土 古墳時代・6世紀 東京国立博物館蔵 (注)特別展「はにわ」出品予定 そう、実は色が塗られていた埴輪があるんです。 とはいえ、長らく古墳の上で雨風にさらされ、土の中に埋もれていた埴輪たちの表面に塗られていた顔料は落ちやすく、追究が難しいこともあって十分には検討されてきませんでした。 もともと、埴輪は赤い色が多く使われていることがわかっていました。 国宝 円筒埴輪 奈良県天理市檪東大寺山北高塚 東大

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  • 【1089ブログ】伎楽面のX線CT調査報告を楽しもう!(前編)

    N-211 呉女 X線断層(CT) 前後方向のワンシーン 法隆寺献納宝物特別調査概報 43 伎楽面X線断層(CT)調査 関連動画 より X線CTといえば、「わたしもやったことある」という方も多いと思います。 これはもちろん医療用CTのことですが、物質を透過するX線の特質を利用し、外からは見えない内部を観察する目的で活用されています。 通常のX線撮影では、一方向の情報がすべて重なりますが(健康診断のレントゲン撮影と同じです)、X線断層(CT)は、対象となる物質に360度の方向から照射されたX線をコンピュータ上で計算し、3Dデータとして生成されるため、対象を立体的に把握できる利点があります。 医療用の他にも産業用CTがあり、これが文化財の撮影にも広く使われるようになって、当館でも2014年に導入しました。 その成果のひとつとして、たとえば2017年の特別展「運慶」出品作品の撮影データは、『MU

    【1089ブログ】伎楽面のX線CT調査報告を楽しもう!(前編)
  • 【1089ブログ】ほとけを演じるための仮面

    仮面をつけて、自分とは違うものになりきって遊んだり、劇をしたりした経験は多くの方がお持ちだと思います。 仮面は古くから、別のものを演じるために使用されてきました。 今回、特集「行道面 ほとけを演じるための仮面」(館14室にて、5月26日(日)まで)で展示している行道面(ぎょうどうめん)は、ほとけ様を演じるための仮面です。 法要で使われたり、仮面をつけてほとけ様になりきって、経典にあるシーンを再現したりしていたようです。 特集「行道面 ほとけを演じるための仮面」 展示室の様子 展示室に入ると、いろいろな種類があることに気づくと思います。 さまざまなほとけ様を演じていたことが想像できますね。 いくつかをじっくり見てみましょう。 「行道面 菩薩(ぎょうどうめん ぼさつ)」の展示風景 画像に写っている4つの行道面は、いずれも「行道面 菩薩」です。 特集では、兵庫県浄土寺に伝わった計25面の菩薩

    【1089ブログ】ほとけを演じるための仮面
  • 【1089ブログ】特別展「法然と極楽浄土」が開幕しました!

    日4月16日(火)から、平成館で特別展「法然と極楽浄土」が開幕しました。 特別展「法然と極楽浄土」会場入口 今年、浄土宗開宗850年を迎えることを機に、全国の浄土宗各派のご協力を得て名宝が集結! 法然(ほうねん)による浄土宗の立教開宗から、弟子たちによる諸派の創設と教義の確立、徳川将軍家の帰依(きえ)によって大きく発展を遂げるまでの歴史を通覧できる初めての機会となります。 第1章「法然とその時代」 法然上人像の展示風景 (注)会期中展示替えあり 法然(1133~1212)は、「南無阿弥陀仏」と称(とな)えることによって誰もが等しく阿弥陀仏に救われ、極楽浄土に往生することを説き、浄土宗を開きました。その教えは貴族から庶民に至るまで多くの人々に支持され、現代に至るまで連綿と受け継がれています。 展は東京、京都、九州の3会場を巡回し、それぞれの地域ゆかりの宝物もご覧いただけます。最初に開幕す

    【1089ブログ】特別展「法然と極楽浄土」が開幕しました!
  • 東京国立博物館

    展では、令和6年(2024)に新たに国宝・重要文化財に指定される美術工芸品等の一部を紹介いたします。

    東京国立博物館
  • 東京国立博物館

    世界では多様な仮面が作られ、使われてきましたが、日ほど様々な種類の仮面が作られ、さらに古い時代の仮面も数多く伝わっている国はありません。飛鳥時代以降の仮面は主に芸能で使用されており、伎楽(ぎがく)面、舞楽(ぶがく)面、能面、狂言面、神楽(かぐら)面と、その仮面が使用される芸能ごとに分類され、また発展してきました。 今回ご紹介する行道面は寺社で行なわれた法要で使われました。例えば経典や仏舎利などをのせた御輿(みこし)の担ぎ手が、仏教の守護神である八部衆、二十八部衆の仮面を着け練り歩きました。来迎会(らいごうえ、迎え講)では、等身大あるいはそれより大きな阿弥陀如来立像を引き手の付いた車に乗せ、菩薩の面を着けた二十五人の人々が現れて阿弥陀二十五菩薩の来迎を表します。追儺会(ついなえ、鬼やらい)では、毘沙門天が鬼を追い払う様子を演じ、災いを払う仏教の力を視覚化しました。 仮面を着け演じることによ

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  • 【1089ブログ】大聖寺藩伝来の能面をみる

    現在館14室では、特集「大聖寺藩(石川県)前田家伝来の能面」(2024年1月14日(日) まで)を開催しています。 館14室 展示風景 その中から見どころをいくつかご紹介します。 加賀100万石で知られる加賀藩の支藩が大聖寺藩(だいしょうじはん)です。 加賀藩主前田利常(としつね)の三男を初代藩主とした大聖寺藩は小さな藩でしたが、 加賀藩と足並みを揃え能楽が盛んで、特に能楽の流派のひとつである宝生流(ほうしょうりゅう)と深いつながりがありました。 そのため大聖寺藩伝来の面には、宝生家の能面の写しが多数含まれています。 これは大聖寺藩に伝わった、増女(ぞうおんな)という種類の面です。 鼻の付け根左側、左目眼頭との間に茶色のしみが見えます。 ちょっと近づいてじっくりしみを見てください。 能面 節木増(部分) このしみは自然な汚れではなく、作為的に描いたものであることがわかるはずです。 なぜ

    【1089ブログ】大聖寺藩伝来の能面をみる
  • 【1089ブログ】【トーハク考古ファン】埴輪になったニワトリ

    弥生時代のマツリの道具、銅鐸。銅鐸界のスターはシカでした。 古墳時代にもシカは登場します。なかでも古墳の上や周囲には、シカの埴輪を見かけることがあります。 どうしてシカを埴輪にしたのでしょうか。 それは古墳に葬られた王にとって、狩猟が大切だったから、という説があります。 たとえば、こんなシカの埴輪があります。 埴輪 鹿 古墳時代・6世紀 茨城県つくば市下横場字塚原出土 ※展示予定はありません。 困り顔ですね。なぜかというと… 矢が刺さっているんです!(印をつけた部分。矢柄部分は折れてしまっています) 矢を射かけられているシカを描いた銅鐸がありましたが、古墳時代になってもシカは狩りの獲物でした。 このようなシカの埴輪のほかに、イノシシとイヌがセットとなって出土することもあります。 このセットも、狩猟を再現しているとされています。 左:重要文化財 埴輪 猪 右:埴輪 犬 いずれも、古墳時代・6

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  • 【1089ブログ】特別展「東福寺」その1 忘れられたスーパー絵仏師・明兆の逆襲

    こんにちは、現在開催中の特別展「東福寺」を担当しました研究員の高橋真作です。 この展覧会では南北朝時代から室町時代に活躍した伝説の絵仏師・吉山明兆(きっさんみんちょう・1352~1431)に焦点を当てています。 東福寺内で仏堂の荘厳などを行う殿司(でんす)を務めたことから「兆殿司(ちょうでんす)」とも通称され、巨大な伽藍に相応しい巨幅や連幅を数多く手がけました。 明兆自画像模 住吉広行筆 江戸時代・天明5年(1785) 京都・東福寺蔵 明兆は、同時代のみならず江戸時代に至るまで、かの雪舟(せっしゅう・1420~1506?)に勝るとも劣らぬ人気と知名度がありました。 延宝6年(1679)に狩野永納が著した『朝画史(ほんちょうがし)』という書物には、400人近くの画人伝が収録されていますが、そのなかで突出して記述量が多いのが、雪舟と狩野元信、そして明兆の3人です。 これがそのまま近世におけ

    【1089ブログ】特別展「東福寺」その1 忘れられたスーパー絵仏師・明兆の逆襲
  • 東京国立博物館

    「生誕180年記念 呉昌碩の世界」と題して展覧会を開催する台東区内3館の研究員が、展示作品にふれながら、呉昌碩の多彩な芸術世界とその魅力に迫ります。 (注)講座は必ず2日間ご参加できる方が対象です。 (注)受付時の混雑緩和のため、全座席を指定させていただきます。 (当選されたお客様の座席はこちらで指定させていただきます。下記以外の個別のご希望と、決定後の座席変更にはお応えできませんので、あらかじめご了承ください) (注)下記に該当する方は、申込フォームの通信欄にその旨をご記入ください。 ヒアリングループ(磁気ループ)の利用をご希望の方 車いすでの来場をご希望の方(付き添いの介護者の有無を明記してください) (注)当選・落選いずれの場合でも、お知らせのメールをお送りしております。申込締切後2週間経過してもメールが届かない場合には、お手数ですが教育講座室までお問い合わせください。 (注)諸事

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  • 東京国立博物館

    ここに展示した文化庁所蔵の能狂言面は、平成21(2009)年度に文化庁が購入した「鐘紡(かねぼう)コレクション」の一部です。能面123面、狂言面43面を数えるこのコレクションは、昭和20年代中頃に、三井家から鐘紡に移りました。 このコレクションの中の「能面 泣増(なきぞう)」に「前田子爵(ししゃく)家」と記した札が付属します。前田子爵とは、加賀藩の支藩である大聖寺藩(現在の石川県加賀市周辺)最後の藩主で、能をよくした前田利鬯(としか)のことです。三井家には大聖寺藩の能面、能装束を預かっていたと記す記録もあり、このコレクションはもともと大聖寺藩前田家のものだったと考えられます。室町時代の古面も含む一方、多くは江戸時代の面で、宝生(ほうしょう)家の面の写しが多いのが特徴です。これは、加賀藩前田家が、初代の利家以来能楽を深く愛好し、5代・綱紀が能のシテ方の流儀である宝生流を採用したのを、支藩であ

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  • 【1089ブログ】日本彫刻史の闇に光を射す

    特別展「京都・南山城の仏像」。展覧会タイトルを見た人の「なんざんじょう?…」という反応が目に浮かびます。 山城は京都の古い呼び方、南はその南部。それでもピンとこないであろうから、「京都」をつけて、京都にかかわる仏像の展覧会であることがわかるようにしました。 南山城(みなみやましろ)は聞きなれませんが、そこにある浄瑠璃寺や岩船寺はよく知られたお寺です。海住山寺の十一面観音菩薩立像は美術全集に掲載されます。 とはいえ、馴染みのないお寺や仏像もあります。私は、出品作品中に見たことがなかったという仏像はありませんが、薬師寺、寿宝寺、松尾神社、現光寺、極楽寺には訪れたことがありません。 展覧会は、交通の便が悪いため拝観の機会がない仏像を見ることができる、またとない機会です。そして、展覧会を見たら、仏像が来置かれているお寺をぜひ訪れてください。素晴らしい風景がひろがります。 展覧会場には私にとって

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  • 東京国立博物館

    ヒマラヤ山脈の北側に位置するチベットは、19世紀後半から20世紀にかけて、ユーラシア大陸に覇権を争ったイギリスやロシアの侵出を警戒し、外国人の入国を禁じていました。その一方で、政教一致の方針に基づき、生まれ変わりにより継承される転生僧ダライ・ラマが統治することから、知られざる仏教の聖地と捉えられ、世界各国から探検隊が派遣されました。日からも仏教の源流を求める僧侶が競って当地を目指すなか、明治34年(1901)に日人として初めてチベットの都ラサに入ったのは、現在の大阪府堺市出身の僧、河口慧海(1866~1945)でした。その偉業は旅行記によって広く知られるようになり、明治時代の日にチベットブームをもたらしました。 注目されたのは旅行記だけではありません。帰国後に東京美術学校(現東京藝術大学)で開催した展示会は、人々に驚きを与えました。その後、昭和48年(1973)に慧海コレクションの一

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  • 東京国立博物館

    重要文化財とは、我が国にある絵画、彫刻、工芸品、書跡・典籍、古文書、考古資料、歴史資料、建造物などの有形文化財のうち、歴史上または芸術上に重要なものを、かけがえのない国民の財産として後世に伝えるため、文部科学大臣が指定するものです。また、重要文化財の中でも世界文化の見地から価値が高く、たぐいない国民の宝といえるものを国宝に指定します。 展では、令和5年(2023)に新たに国宝・重要文化財に指定される美術工芸品等の一部を紹介いたします。 この機会に、多くの皆様にご観覧いただければ幸いです。 文化庁 東京国立博物館 主な展示作品 考古資料 国宝 北海道白滝遺跡群出土品 後期旧石器時代・約15000~30000年前 北海道・遠軽町埋蔵文化財センター蔵 絵画 重要文化財 地獄草紙断簡(解身地獄) 平安時代・12世紀 滋賀・MIHO MUSEUM蔵 彫刻 重要文化財 神像(罔象女神坐像、男神坐像、

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  • 王羲之と蘭亭序

    展示概要 風雅な貴族文化が爛熟した中国・東晋時代(317~420)。 王羲之(303~361、異説あり)は書の芸術性を飛躍的に高め、能書の代名詞として称えられました。 その最高傑作「蘭亭序」(353)は、王羲之が催した修禊の雅会で詠まれた詩集の序文として、自ら書写した草稿です。 情緒豊かな名文で綴られた蘭亭修禊の故事は、秀麗な書法とともに、雅会の典型として後世の東アジアで文人の憧憬となりました。 特集では王羲之の書法や蘭亭修禊をはじめとする雅会に関する書画文房の作品から、日中国に通底する文人文化を紹介します。このたび連携企画20周年を迎える台東区立書道博物館と当館の展示を通して、文人たちの憧れの世界をご堪能ください。 おすすめ作品

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  • 東京国立博物館

    人類誕生以来、現在に至るまで石は様々な場面で人々の生活を支えてきました。講演では人類と石の歴史について所蔵品を中心に解説いたします。 (注)2022年8月より、月例講演会の定員を350名まで緩和することになりました。 (注)諸事情により中止になった場合は、当サイトでお知らせします。 (注)新型コロナウイルスの感染予防対策の一環として、全座席を指定させていただきます。 (当選されたお客様の座席を指定させていただきます。下記以外の個別のご希望と、決定後の座席変更にはお応えできませんので、あらかじめご了承ください)。 (注)下記に該当する方は、申込フォームの通信欄にその旨をご記入ください。 ・ヒアリングループ(磁気ループ)の利用をご希望の方 ・車いすでの来場をご希望の方(付き添いの介護者の有無を明記してください) (注)UDトークをお使いいただけます(お持ちのスマートフォン、タブレットにアプリ

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  • 【1089ブログ】特集「再発見!大谷探検隊とたどる古代裂の旅」その1「トルファン出土裂」

    こんにちは、登録室の廣谷です。現在東洋館5室では、創立150年記念特集「再発見!大谷探検隊とたどる古代裂の旅」(~12月4日(日))を開催中です。「博物館でアジアの旅 アジア大発見!」にちなみ、「発見!」に関わる作品もご紹介しています。 20世紀前半、京都・西願寺の大谷光瑞(おおたにこうずい)は、仏教が日に伝わった道を明らかにすべく、中央アジアに調査団を派遣しました。この調査団を、「大谷探検隊」といいます。

    【1089ブログ】特集「再発見!大谷探検隊とたどる古代裂の旅」その1「トルファン出土裂」
  • 東京国立博物館

    7世紀ごろ、ヒマラヤ山脈の北側に広がるチベットにインドから仏教が伝えられました。以来、インド仏教を忠実に継承しながらも独自の発展をみせ、洗練された仏教文化が栄えてきました。チベット仏教は高度な仏教思想や神秘的な儀礼で知られ、儀礼で用いる数多くの仏像や仏画、特色ある法具が伝わっています。モンゴルや中国など周辺地域でもチベット仏教が広く信仰され、清時代の歴代皇帝、とりわけその最盛期を築いた乾隆帝(在位1735~95)が傾倒したことはよく知られています。北京やその周辺には、現地から多数の僧侶や職人が招かれ、格的なチベット仏教寺院が建立されました。 日との直接的な交流は近代までありませんが、日人として初めてチベットを訪れた僧 河口慧海(1866~1945)の旅行記を契機としてチベット仏教が注目されるようになります。東京国立博物館(以下、当館)でも、創立以降さまざまな機会にチベットに関連した資

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  • 東京国立博物館

    この特集では、当館所蔵の江戸時代に制作された仏画をご紹介します。江戸時代の仏画の多くは、制作当初の鮮やかな彩色や表装を残しています。このため、当初の姿がわかりにくい古い時代の仏画を考えるうえで大切な情報を今に伝えてくれます。 当館には絵仏師、画僧、狩野派や琳派の絵師が描いた作品だけでなく、土産物として庶民に親しまれた大津絵なども所蔵されます。これらには、古い伝統の継承に加え、当時流行した思想や信仰を背景とした独自の改変、最新の絵画表現の反映など、江戸時代らしい要素も見られます。江戸時代の仏画の豊かな世界と、仏画が来持つ華やかさ、造形の魅力をお楽しみください。

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