タバコが肺がんの原因の一つであることはまちがいありません。それは統計的なものというより、臨床的に明らかといった方が良いでしょう。だからといって、社会的に直ちにタバコを排斥しなければならないのか、そこをよく考えたいと思います。 このグラフはこの前にもだしたものですが、全体としてみればタバコを吸う人が減れば、肺がんが増えるのですから、肺がんの原因がタバコとすると、タバコをすえば肺がんにならないということになります。 科学の訓練を受けた人なら、グラフからこのような結論を出すこともそれほどおかしくないと思われるでしょう。たとえば、肺がんの原因がタバコだとしても、タバコを吸えば肺がんになるということではありません。 たとえば、交通の激しい道路に近くすんでいたり、運転手など自動車、特にディーゼルエンジンの排気ガスを多く吸う人がタバコを吸うと、「タバコだけなら問題は無いが、ディーゼルエンジンの排気