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2007年3月15日のブックマーク (3件)

  • 谷原秋桜子「砂の城の殺人」

    読み終わったミステリについてコメント。でも最近は脇道にそれぎみ。 このブログは水樹奈々さんを応援しています。 ★★★☆☆ 行方不明の父親を捜すため、倉西美波はアルバイトに励んでいる。冬休み目前、今度は廃墟専門カメラマンの撮影助手を務めることになった。しかし、向かった先でミイラ化した死体を発見! しかもそれが、長年行方が知れなかった雇い主の母親だというから……。この発見を契機に、崩れ落ちそうなその廃墟で、次々と人が死んでいく。著者渾身のシリーズ第三弾。新作書き下ろし長編。 これはシリーズで一番良かった。 表紙絵はこんなのだけど、内容は密室殺人に加え、死体が館を動き回ったり宙に浮いたりするという不可能犯罪の連発です。どれも関係者の目の前で不可能犯罪が演出されており好感触です。おまけに舞台はクローズドサークル! アルバイトのうまい話から殺人事件へ巻き込まれていく展開に、強引さを感じたのは前作同様

    谷原秋桜子「砂の城の殺人」
  •  谷原秋桜子 『砂の城の殺人』 - Akashic Note

    スペインで父親が失踪してから5年、父親を探しに行くための資金作りの次なるバイトは、廃墟を撮影するカメラマン瑞姫の助手。「2日で5万円」に釣られたものの、危険を伴う撮影に同行してすっかり怯える美波が親友の直海とともに連れて来られた廃墟は、瑞姫の実家で、12年前に母親が失踪を遂げた家だとのことでした。ですが、瑞姫の兄らも合流したその家で、瑞姫の記憶のままの母の服装で、まるで地面から這い出してきたかのような異様なミイラを発見した上に、外界とここを繋ぐ唯一の「橋が落ちた」と告げられ・・・。 クローズド・サークルものですから、限られた容疑者の中で犯人の目星は割と簡単につきますし、物理トリックも拍子抜け、と思いきや、最後で上手い具合にひっくり返す演出は、再開されたシリーズへの著者の意気込みを感じさせる意欲的なものと言えるでしょう。 さらに、主人公美波の失踪した父親探しにも進展が見え、シリーズとしても今

     谷原秋桜子 『砂の城の殺人』 - Akashic Note
  • 「ZOO」乙一 | 族長の初夏

    ブラックユーモア、サイコホラー、ミステリ、SF、メルヘン。様々なタイプの乙一作品が一堂に会したバラエティ豊かな短編集。どの作品もわりとシンプルで、叙述トリックに凝っていた「GOTH」なんかに比べると「ひねりがない」感はあるものの、じゃあ物足りない出来なのかというと決してそうではありません。ボリュームはたっぷりあるし、10篇ぶっつづけで読んでも飽きが来ないだけの多彩さもあるし。基はホラーだけど、ライトとダークの配分バランスがちょうどいい按配で読みやすいのもありがたい。怖い話にまったく耐性のない読者でも抵抗なく消化できる、守備範囲の広いと言えましょう。よほどピーキーな趣味の持ち主でないかぎり、これ二冊読めば最低ひとつぐらいは好みに合う乙一作品を見つけられるのでは。 ちなみに僕は八〜九割がたヒットしたのでなんの不満もありません。ごちそうさまでした。 以下、収録作をひとつまみずつ紹介。微妙に順

    genesis
    genesis 2007/03/15
    曰く,「基本はホラーだけど、ライトとダークの配分バランスがちょうどいい按配で読みやすい」「守備範囲の広い本」,「これ二冊読めば最低ひとつぐらいは好みに合う乙一作品を見つけられるのでは」