現在は史上空前の円高状態だが、本来ならば、20年もGDPが低迷している日本に投資が集中するなど市場原理が発達している国では信じられないと投資アドバイザーの藤巻健史氏は言う。現在の円高トレンドの大きな要因は「為替リスクを恐れるあまり、資金が日本国内に留まり、外に出て行かない」からだという。史上空前の円高時代にどうやって資産を守るか、藤巻氏が解説する。 * * * 私は、円の資産を、外貨建ての資産に移すことを強く勧めます。現在、外貨建ては、日本の銀行や証券会社で簡単に手続きできます。 実際、私も、金融資産は9割を外貨建てにしています。外貨建てMMF(外国の安全性の高い優良企業の社債や外国国債を中心に運用する投資信託)を米株中心に、複数の金融商品に分散しています。 「外貨」というと、高金利のブラジルのレアルや、切り上げ期待が大きい中国の人民元などBRICsをはじめとする新興国に人気が集まっていま