初当選から三十五年、政府や自民党の責任ある役職をいくつか務め、郷里・鳥取県と日本国、そして次代のためにいくばくかの仕事ができたとすれば、これに過ぎる幸いはありません。 むしろ逆境にある時の方が多い中にあって、一貫してお支え下さったふるさとの皆様に、心より感謝申し上げます。 いま、日本国はかつてない歴史的な変動期にあります。コロナ禍と所得格差の拡大で婚姻率も出生率も大幅に低下し、内政の最大の課題である人口急減は加速し、このままでは国を維持することすら困難になります。また、米中の対立時代にあって、憲法解釈も安全保障政策も抜本的な変革のないまま停滞が続き、対立と分断を加速させる勇ましい論が幅を利かせるようになってしまいました。 日本はあらゆる面において独立性と持続可能性を取り戻していかねばなりません。人々の間に広がりつつある、政治と将来に対する諦めを払拭するには、国民に正面から向き合う真摯な姿勢