新潟県の泉田裕彦知事は21日、県庁でJR東日本の冨田哲郎社長と面談し、平成27年春の北陸新幹線開業に伴い、JR東から経営分離する並行在来線の譲渡額を約52億円とすることで合意した。運営を引き継ぐ第三セクター「えちごトキめき鉄道」が近く、JR東と合意書を交わす。また新幹線開業で廃止が懸念されていた新潟市と上越市など並行在来線区間を結ぶ優等列車について、存続の方向で協議を続けることも確認した。 譲渡対象は信越本線のうち長野県境から直江津駅(上越市)の駅舎や線路など。県は当初、約82億円と見積もっていたが譲り受ける鉄道施設を絞り込み、金額を圧縮した。JR東は鉄道施設改修や、三セク出向社員の人件費を一部負担し、県の観光宣伝にも協力。これらの支援で総額64億円以上を支出する。 面談後、泉田知事は「JR東の努力で歓迎できる内容となった」と評価。冨田社長は「双方が納得できる形で合意できた」と話した。県は