2011年01月07日11:30 カテゴリ書評/画評/品評Value 2.0 職がなければ遊べばいいのに - 書評 - コンピュータが仕事を奪う コンピュータが仕事を奪う 新井紀子 この話題に正面から取り組んだ本は意外と少ない。はじめから日本語で書かれたものともなると、なおのこと。その意味において本書は仕事を必要とする人全てが読んでおくべき一冊である。 しかしこの問題は「正面から取り組む」という姿勢そのものが間違いだという思いを年々強くしている。本entryはよって、本書に何が書かれているかより何が書かれていないかを主に書くことになる。 本書「コンピュータが仕事を奪う」は、コンピューターと知的労働の関係を、教育者らしく真面目に、数学者らしく必要十分に考察した一冊。だからこそ、この問題に関する「正解」を提示するのに失敗している。 オビより 人間の仕事を楽にするはずのコンピュータは、爆発的な処
内田先生ブログを読んで思ったこと。 今どき、ステキな小物でも持っていると、あるいは洋服でも良いが、人から問われるとすると、その言葉は、「それ、どうやって作ったの?」ではなく、「それ、どこで買えるの?」だろう。ずっと前、なんだっけ?アメリカ開拓時代のお話(「大草原~」でないと思う。)で、仕立屋のウインドウに出来合いのドレスが飾ってあったが、あれはウソである。当時、既製服があったわけがない。ウインドウに飾られていたとしても、生地であろう。しかし、生地だって、大事にされていただろうから、奥にしまわれていただろう。 以上、前座。 で、問題は、「情報」と称されるようなある意味、「知性に関わる産物」にあっても、「人が持ってないもの」は、既にレディメイドだと思われるのが通常のようだと言うことである。内田先生が毎日新聞だけで得た情報を元に、大ざっぱな時系列を鑑みて内田先生が自分の脳味噌で見て取ったことを公
でも、子供は馬鹿だから、そういう人についていくのがいる。 どういう不審者がいるかは覚えきれないほど情報が垂れ流されるが、 監禁されたあと、どうしたらいいかの情報は流れてこない。 だから、何年も監禁されっぱなしで行方不明になる。 危ない池や海などには近づくなと子供達は教えられる。 でも、子供だから、そういうところに近づいて着衣したまま落ちるのがいる。 学校では水着で泳ぐことは教えるけど、着衣水泳は教えない。 だから、泳げる子でも溺死することがある。 交通ルールで信号を守れ、左右を確認しろと子供達は教えられる。 でも、ひき逃げされたら、どうしたらいいか誰も教えない。 だから、事故に遭ったら、即死亡となる。 自動車学校でも安全運転しろと教えるが、事故を起こした後どうすればいいかは教えない。 この日本では、親も学校も「いい学校に行け」「いい会社に入れ」ばかり言う。 でも「落ちた」ときにどうしたらい
A.マズローの欲求階層説は、そのシンプルさのせいか、インターネットのライフハック記事・自己啓発書・ビジネス書などにしばしば引用されている。そのなかでやたらとクローズアップされるのは[承認欲求]と[自己実現欲求]という言葉だ。これって、おかしなことじゃないでしょうかね? マズローの欲求階層モデルは、[1.生理的欲求] [2.安全の欲求] [3.所属欲求] [4.承認欲求] [5.自己実現欲求] という風になっている。このうち、[1.生理的欲求] と [2.安全の欲求] は、衣食住が足りている人であればそれほど問題無いと思うし、だから気にする必要も無いだろう。 しかし、[3.所属欲求] [4.承認欲求] [5.自己実現欲求] に関しては、衣食住が足りればそれでオーケーというわけではなく、人間関係のなかで充たされなければならない。[4.承認欲求]などは特にそうだろう。だから、コミュニケーション能
きのうの記事の続きだが、日本の自殺率がなぜこれほど高いのかというのは、かなり深刻な問題だ。それが「失われた20年」に増えたことから考えても、いま日本社会が直面している変化を象徴しているように思われる(テクニカルで長文)。 基本的な原因として自殺を名誉ある行為とする文化があり、経済的な苦境や高齢化による病気が増えたことも事実だろう。しかし時系列データでみても、1990年から10年ほどの間に1.5倍にも激増したのは、ただの不況や失業の問題とは思えない。興味あるのは、主要国の中で韓国の自殺率が日本と並ぶ高さになり、しかも同じように90年代以降、急増していることだ。以前の記事でも書いたように、日本と韓国は「双子国家」であり、両国には相違点が多いが共通点も多い。似ているのは、日本の系列や韓国の財閥に代表される長期的関係によるガバナンスが崩壊しつつあることだろう。 囚人のジレンマから協力が発生する
本書は、日本語で書かれたハイエク論としては出色である。特に第3章のハイエクの自由論をゲーム理論で説明した部分がおもしろかった。本書では伝統的なゲーム理論で考えているが、これを進化ゲームで説明しなおしてみよう。 ハイエクの「自生的秩序」という概念は曖昧だ。市場が本当に自然発生的に出てくるものなら、西欧文明圏以外で大規模な市場が発展しなかったのはなぜなのか。また個人が欲望のままに行動したら予定調和が出現するという論理的根拠は何か――そういう問題をゲーム理論でうまく説明できる。 個人が利己的に行動した結果、調和が実現するのは、ゲーム理論でいう協調ゲームになっている場合である。この場合には、協力も一つのナッシュ均衡(進化的安定戦略)なので、いったん自生的秩序が実現したら、そこから逸脱するインセンティヴはない。しかし、このようにすべてのメンバーの利得関数が同じ向きになっていることはまれで、多くの
グールドという人の本だったと思うけど、地球を代表する生命は、いかなる意味でも人類ではなくバクテリアだという話が書いてあった。個体数でも生息範囲でも種の豊富さでも、どういう基準で代表を選んでも、人類はおろか多細胞生物を選ぶことはできないという話だった。 しかし、単細胞生物には多細胞生物を認識することはできない。単細胞生物が多細胞生物を見ても、見えてくるのは、おそらく、ひとつひとつの細胞だけだ。「細胞の中身は多少違うけど、俺たちと同じ細胞には違いない」と思うだろう。単細胞生物には細胞同士の相互作用は見えず、細胞の中身の違いしか、自分たちと我々の違いを認識できないだろう。 犬のしつけの本を読むと必ず「飼い主が犬の上位にあるように犬に認識させなさい」と書いてある。犬には、群れの中での上下関係に基いて行動する本能があって、甘やかされて自分が上位であると思わされてしまうと、リーダーとして行動する本能が
新郎のPS3とゲームソフトを勝手に売った新婦、友人に非難殺到 1 名前: スィートアリッサム(東京都) 投稿日:2009/05/13(水) 23:36:41.64 ID:6XTlk/1s ?PLT 「超ハマってたゲームなのにゲーム機ごと売られてしまいました。 これって許せますか――!?」そんな質問が先日「Yahoo!知恵袋」 に寄せられ、累計閲覧数20万回以上を数える人気(?)トピックと なっていた。 質問者によると、「被害者」はつい先日結婚式を挙げたばかりの彼の同僚と、彼が「アジアNo.1に輝くほど」ハマっていたという「ウイニングイレブン」& プレイステーション 3。なんでも、結婚式の二次会でクイズゲームを企画した友人たちは、 こともあろうに「新郎のプレイステーション 3とソフトを売り払い、その値段を当てさせる」 という問題を発案。もともと彼の「ゲーム漬け生活」を快く思っていなかった新婦
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