首都圏の大学や専門学校が学生や職員の宿泊研修用として福島県内に設置したセミナーハウスが、相次いで撤退している。 東京電力福島第一原発事故前まで少なくとも5施設あったが、既に4施設が閉鎖し、残る1施設も9月に休館する予定だ。原発事故の風評や利用者数の低迷が要因に挙がるが、撤退後の施設の活用方針は決まらず、受け入れた地元は困惑している。 施設を活用していたのは、芝浦工業大、東京女子医科大、明治大、日本デザイン福祉専門学校(いずれも東京都)と独協大(埼玉県)の5校。 西郷村にある東京女子医科大のセミナーハウスは、1976年に完成した。「那須高原を望む豊かな自然に包まれた環境」がうたい文句だったが、震災で施設にひびが入って6年以上使用されず、今春には管理人も不在になった。村は再開の要望を続けたが、かなわなかった。閉鎖理由について、大学側は「総合的に勘案した結果」と説明するが、村幹部は「福島に学生を