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ブックマーク / nosumi.exblog.jp (8)

  • 【さらに追記しました】新型コロナウイルスとBCG | 大隅典子の仙台通信

    想定内のことであったが、ついに東京オリンピックの開催は延期され、直後に小池都知事は都民に対して外出自粛の要請を発した。1ヶ月前と国内外の状況は大きく異なっている。もはや感染者数の世界トップは米国で、イタリアも中国を抜いた。欧州の主だった国の感染者数も日に日に増加している。日は東京で60人超え、千葉でも障害者福祉施設で、28日職員と入所者合わせて57人の感染者が報告されるなど、日にも、いわば第二波(実は第三波?ー追って別記事を書きます)のような感染者数増加が著しい。 このような国別の感染者数、死亡者数を見て、国による差が著しいことについて、多くの人々がその理由を考えている。理由がわかれば、予防に繋がると期待されるからだ。 もちろん、誰でもすぐ考えつく文化的な差異としては、COVID-19蔓延以前からのマスク着用の習慣や社交的な挨拶の仕方などがあり、さらに医療インフラの多寡なとが挙げられる

    【さらに追記しました】新型コロナウイルスとBCG | 大隅典子の仙台通信
  • 『ケーキの切れない非行少年たち』を読んで考える医療と教育の間 | 大隅典子の仙台通信

    『ケーキの切れない非行少年たち』(宮口幸治著、新潮新書)タイムラインで流れてきて思わずKindle1クリックで一気読み。児童精神科医で医療少年院で法務技官としての経験もある著者が、いわゆる「非行」に走る少年少女の診断や介入の経験から、その背景に「軽度の知的障害」があることを指摘した新書です。 現在、知的障害者の定義は「おおよそIQが70未満」として、人口の約2%が該当すると見積もられているとのこと。ところが、1950年代の定義では「IQ85未満」となっていたので(そんなに大幅に変更して良いことなのかびっくりしましたが)、もしこれらの年代で割合に変化が無いとすれば、IQ70〜84の「かつての軽度知的障害者は14%」存在することになります。 また、仮に児童向けウェクスラー式知能検査(WISC)で測られるIQの値が98であったとしても、その「下位指標」の値の中で劣った部分があって、例えば「ワーキ

    『ケーキの切れない非行少年たち』を読んで考える医療と教育の間 | 大隅典子の仙台通信
  • ブラタモリに学ぶ「文理協働」 | 大隅典子の仙台通信

    某公共放送の番組の中でもっとも好きなのが「ブラタモリ」。タモリが日全国各地を訪れ、その土地の歴史、地勢、資源、産業、生態などが専門家から紹介される。「扇状地」、「末端崖」、「柱状節理」といった専門用語がたくさん出てくるが(とくに地学の用語など)、繰り返し観ているうちに覚えてしまう。ふと気づいたのだが、「ブラタモリ」ではいわゆる「文系」の知識と「理系」の知識が、一緒くたに提供される。究極の「文理融合」、いや「文理協働」の構成となっている。(画像は2015年7月に放映された仙台編のザ・テレビジョン紹介記事より拝借。桑子アナが懐かしい…… https://thetv.jp/news/detail/60668/337752/) 隠岐さや香氏の『理系と文系はなぜわかれたのか』(星海社新書)に歴史的経緯が詳しく書かれているが、実感としても日では文理の壁が高くて厚い。大学入試に合わせて、早ければ高校

    ブラタモリに学ぶ「文理協働」 | 大隅典子の仙台通信
    high190
    high190 2019/08/11
    「文理融合」ではなく「文理協働」にこそ活路を見出すべきと。同意です。
  • 小泉進次郎のスピーチから考える日本における英語教育 | 大隅典子の仙台通信

    元神奈川県民として気になる若手政治家である小泉進次郎氏が、5月3日、自身が務めた米国の民間シンクタンク戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies, CSIS)に乗り込んで30分に及ぶスピーチをした。 折しも元号が令和に改正となり、新しい時代が始まるというこのタイミングに、さらに、ちょうどワシントンDC訪問中の山下貴司法務大臣も巻き込んでのイベント企画は、あまりにタイムリーで誰のアイディアだったのだろうか、と思うが、CSISのHPには「New Perspectives from Japan's Rising Political Leaders」というタイトルの記事が全1時間半におよぶ動画とともに掲載された。(画像はYouTube動画よりキャプチャ)

    小泉進次郎のスピーチから考える日本における英語教育 | 大隅典子の仙台通信
    high190
    high190 2019/05/13
    "単に「教科」として英語を教えたからといって、日本の国際化が進むとは言えない"
  • 医学部入試差別問題を考える:女子生徒の数学苦手意識は植え付けられたものである | 大隅典子の仙台通信

    某医科大学における入試時点の点数操作による女性や多浪生の排除が明るみに出たことは、いわばパンドラの箱を開けてしまった感がある。 今回の問題をきっかけに文科省が全国の医学部に過去6年間の男女別合格率の調査を行い、その結果が9月4日に発表された(画像)。それによれば、6〜7割の大学医学部で男性の合格率の方が高く、男女の格差がもっとも男性有利であった大学では1.67倍、平均では1.18倍の開きがあった(ちなみに筆者の所属する東北大学は1.13で平均よりはベター)。 「女性の比率を下げたいなら、数学や理科系科目の配点を大きくしたり、問題を難しくすれば良い」という話は確かに聞いたことがある。基礎医学系の科目を勉強する上でも、未来の医療をつくるためには理系科目は必須であることは間違いない。だが、性差に基づく医療の推進、我が国の医療の質の向上のためには、女性の参画はもっと進むべきと思われる。女性医師の方

    医学部入試差別問題を考える:女子生徒の数学苦手意識は植え付けられたものである | 大隅典子の仙台通信
    high190
    high190 2018/10/29
    “医療従事者の働き方を改善しなければ、ただ女性の入学者を増やしても駄目”
  • 女性参画問題は医学分野だけではない:離職率のグラフ等を加えました | 大隅典子の仙台通信

    この事業は文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(連携型)」として行われており、平成27年に開始したDDユニット事業は昨年、中間評価を受けたところ。これからの3年間は国からの支援無しに継続することが義務付けられている。東京医科歯科大学と順天堂大学は隣同士でともに医療系の大学であり、連携して「ファミリーサポート」システムを運営している。ニッピとは共同研究促進などに関して協力関係にある。 会議では女性研究者の上位職比率がなかなか向上しないのはなぜか、ファミサポシステムをどのように運用すればよいのかなどについて、活発な意見交換が為された。 折しも、某大学医学部で入学試験時に女性の受験者に対する差別が行われたということが認定され、社会的な問題となっている。「女子学生を育てても、出産・育児等で離職しがちなので、入学を制限する」というのは、医療従事者の過酷な労働

    女性参画問題は医学分野だけではない:離職率のグラフ等を加えました | 大隅典子の仙台通信
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    high190 2018/08/08
    "日本の「OS昭和」に基づく制度設計を変えることこそが、国民総活躍に繋がるはず"
  • 仕事始めに思う日本文化と研究力衰退の危機 | 大隅典子の仙台通信

    2018年仕事始め。木金とお休みを取れれば、まとまった休暇になりますが、各種の宿題もあるので出勤します。 年末年始は日的な行事が続くので、どうしても日文化を意識します。昭和の時代なら年末に障子の張替えを行い、お正月飾りを付け、年が明ければ初詣に行って新しい御札を頂く……。年ごとに「新しくする」ということが日文化の根底にあります。もう少し長い単位で言えば、20数年ごとの遷宮なども。「畳とナントカは新しい方が……」という言い方もありますね。 一方、八百万の神々を祀る多神教をベースにしているので、後から来た仏様でもイエス様でも受入れ可能。基的には新たなものに取って代わられるのではなく、足されていくことになります。したがって、12月25日までクリスマスのデコレーションをしていたウィンドーは、翌日には急いでお正月モードに。この律儀さは驚異的です。私が見た範囲で言えば、クリスマス・ツリーは米

    仕事始めに思う日本文化と研究力衰退の危機 | 大隅典子の仙台通信
    high190
    high190 2018/01/05
    正論“「何か新しいことを始める」のであれば、その分、何かを止める勇気も必要”
  • 「論文」という文化をめぐって | 大隅典子の仙台通信

    我々研究者が書く科学論文や、多数の論文をまとめて研究分野の情勢や方向性を論じる総説などでは「論文を引用する」というのが徹底したルール。多くの場合、著者名と年を括弧内に示すが、番号になる場合もある。これは、自分の意見(賛成であれ、反対であれ)の「根拠」を客観的示すためなので、絶対に欠かせない。なので、大学院生の論文指導の中でも重要なポイントの1つ。 引用論文数に制限が無い場合にはさほど問題ではないが、某レター誌のように20件まで、などの制限があると、どの論文を引用するかは誠に悩ましい。そうすると、どうしても、オリジナルな発見を示した「原著論文」を複数挙げるよりも、それらを引用した「総説」を挙げざるをえないことになり、勢い、総説を掲載した方が引用されやすいので、雑誌のインパクト・ファクターが上がる、というからくりがある。

    「論文」という文化をめぐって | 大隅典子の仙台通信
    high190
    high190 2015/05/04
    “第5期の科学技術基本計画の策定にあたっては、直近の成果だけでなく、日本が世界で信頼される論文を持続的に出し続けることに配慮して頂くべき”
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