戦後の一時期に在日米軍司令部が置かれた米軍の旧府中基地(東京都府中市)が9月末、日本へ全面返還された。同基地は昭和50年に大部分が返還された後も、約1万7千平方メートルの通信施設を米軍が利用し、返還済みの土地も約15ヘクタールが手付かずの状態で残されてきた。全面返還を機に、地元自治体はおよそ半世紀にわたって眠り続けてきた土地の利活用を加速させたい考えだが、再開発完了の時期は見通せていない。 「返還はうれしい。一帯の整備で商業施設などができれば、府中全体が住みよくなるのではないか」 全面返還に地元経済界の期待感は強く、むさし府中商工会議所の浜中重美会頭はこう声を弾ませる。 9月末に返還されたのは米軍の「FAC3016通信施設」。旧府中基地跡地に唯一残された現役の米軍施設で、米国に接収された昭和20年9月以来、約76年ぶりの全面返還となった。 跡地一帯は京王府中駅から約1・5キロというアクセス
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