ブルネイで開かれているTPP交渉会合。安倍政権は年内妥結を目指すというが、締結する前から、TPPに合わせた制度改正が着々と進んでいる。 日本郵政がアフラックとの業務提携を強化して、全国2万カ所の販売網を米国に差し出すのに続き、今度は現代人の「生活の足」として欠かせない軽自動車がターゲットになった。政府は軽自動車税を大幅に増やす方針を固めたのだ。 政府関係者は「15年にも廃止される自動車取得税の代わりの財源として、地方財政への影響を最小限にとどめるため」と説明するが、TPPに参加させてもらうため、米国の要望に合わせて大幅譲歩したのはミエミエだ。立教大教授の郭洋春氏(経済学)が言う。 「米国は、以前から日本独自の規格である軽自動車の優遇税制に強い不満を持っていました。TPP交渉と並行して行われている日米2国間協議でも議題に上がっている。日本でアメリカ車が売れないのは、軽自動車のせいだとい