アメリカで2021年1月より始動するジョー・バイデン政権が、民主党内の左派とどう関係を築いていくのかに注目が集まっている。その左派の筆頭、バーニー・サンダース上院議員が、英「ガーディアン」紙に自ら寄稿。民主党内左派のマニフェストとも言える意見記事を全訳でお届けする。 アメリカ大統領選の現時点での開票結果が示すとおり、8000万人近いアメリカ人がジョー・バイデンに投票した。ドナルド・トランプの独裁的な頑迷に対して突きつけられたこの投票結果に、世界はみな安堵のため息をつけるだろう。 だが、この選挙結果からは、心配の種となるべきことも明らかになった。トランプは2016年の大統領選のときより110万票多くを獲得し、困窮した地域の多くで支持率が上がったのだ──失業率が高く、医療や保育が不充分で、人々がいちばん苦しんでいる場所でだ。 ドナルド・トランプはひっきりなしに嘘をつく大統領だが、そのなかでもい