文 土門 蘭 Photo by Kyohei Yanashita 「無人島に持っていくなら何にしますか?」 就職活動中、ある会社の面接でそう聞かれた。面接官は2名で、学生は3名。わたしはいちばん左の席で、いちばん初めに答える学生だった。 わたしはとっさに「辞書です」と答えた。 「辞書?」 面接官が目を丸くする。 「はい、できるだけ分厚い辞書を……読み終えるのにすごく時間がかかりそうな」 わたしはしどろもどろになりながら答えた。 「それだけ言葉があれば、そこに無人島で暮らす自分の感情を表す言葉が、どこかに載っているかもしれないので」 答えながら、真っ黒なリクルートスーツの袖を握る。手のひらがじっとり汗ばんでいた。面接官はにっこり笑って、隣の人に目線を移した。 § 幼い頃から、本が好きだった。読んだり書いたりしながら、これまでのたくさんの時間を過ごした。 昔から、自分は「生きる」ことが少し苦手
最速で最高に魅せるPowerPointプロフェッショナルテクニック 技術評論社 僕の場合、仕事でMacに向かっている時間の多くはPowerPointを立ち上げて作業をしている。提案書や企画書であったり、プロジェクトの報告書であったりと、今やPowerPointはプレゼンテーションツールというよりも流通ドキュメントのフォーマットかも知れない。そう考えると、この作業が"ミスなく短時間"で使いこなせれば仕事の効率はアップするわけである。まあ、長年この作業を繰り返しているので作業スピードは速い方だと思うし、自分で作った図版などは汎用化してテンプレートとして保存したりしてかなり効率的に作業していると自負していた。なぜ過去形かと言えば、この望月さんの二冊目『最速で最高に魅せるPowerPointプロフェッショナルテクニック』を読んで、「仕方がないと思ってやっていた作業がほんの僅かな工夫で見違えるほど効
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く